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Fate/stay night 戦いのはてに残るもの
目覚めた先で
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その一瞬、腕の力を弱めてしまい無理に退かそうとした瓦礫が崩れてきた。
「くっ!」
両腕で必死に支えるが、もう押し上げることは恐らく不可能。俺はそれを分かっている筈なのに、まだ何とかしようと考え続けた。
「…………あり……がとう」
女の人の声が聞こえた瞬間、俺は女の人の腕に押され後ろに倒れた。直ぐに目の前を見ると、瓦礫が崩れて女の人を押し潰すところだった。
「くそ!」
立ち上がり、直ぐに瓦礫を抑えようとしたが当然間に合わず、女の人は瓦礫の下敷きになり死んだ。
「……助けれなかった。助けれなかったのに…………何で」
俺は拳を握りしめ、瓦礫を見る。
「……何故だ。何故また笑ったんだ!?」
最後の最期、女の人はまた笑っていた。間違いなく死ぬのは分かった筈、なのにあの女の人はまた笑っていた。……ありがとうと言いながら。
「俺はありがとう何て言われること、出来なかった。なのに何でありがとう何て言うんだ!? 何で助からないのに、笑って俺を見てられるんだよ!!」
気付いたら、女の人がいた瓦礫に向かって大声で叫んでいた。返事など当然返ってくるわけなどない。
分かっていながら、俺はただ女の人が先程まで居た場所に叫んでいた。
叫ぶのを止めて暫く瓦礫を見続けた後、俺は再び紅蓮の光景が支配する大地を歩き始めた。
「……誰もいないな」
何分、いや何時間さ迷い歩いたかすら分からないが、ひたすら真っ直ぐ歩いているが生存者は見当たらない。
次第に歩く力もなくなっていき、上手く歩けなくなってきていた。何とか倒れるのを堪えて歩き続けて、霞みそうな目で前を見る。
「……あ……れは?」
霞む目を凝らして見てみると、前方で一人の男が倒れている少年に光輝く何かを、少年の身体に入れていた瞬間だった。
「あ……れは、…………全ては……遠き理想郷(アヴァロン)?」
光輝く物を見ながら、その物の名前らしき言葉を呟いていた。……あんな物記憶にない筈なのに、それにあの男は……
「……宮…………嗣」
少年を抱きしめている男を見ながら、男の名前らしきものを呟き俺は意識を失った。
紅蓮に包まれた地獄の中で、衛宮切嗣は必死に瓦礫の中や周りを見て生存者を探してる。
聖杯を破壊した結界、聖杯内に溢れていた泥が辺り一面を紅蓮の業火に包みこんだ。
切嗣はまさかこんな結果になるとは思わず、最初は唖然とし炎に包まれた辺り一面を見ていたが、直ぐにわれにかえり生存者を探す為に走り出した。
「誰か! 誰かいないか!?」
切嗣は悲痛な表情で、辺り一面に向かって叫んでいるが何処からも応答はない。
「誰か、誰でもいい! 僕の声に答えてくれ!!」
尚も叫
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