暁 〜小説投稿サイト〜
コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十五章―過去との決別―#1
[4/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
最新化(アップデート)】が完了しました────制御システムを再起動しますか?」

「ええ、再起動をお願い」
「了解しました。制御システムの再起動を開始します────完了────正常に起動しました」

 施設の修復は済んでいないけど────これで、この制御システムは、一部だけでなく完全に起動した。

 そして、この地下施設のために設置された【転移門(ゲート)】も、【限定転移門(リミテッド・ゲート)】だけでなく───埋もれているものも含めて、すべて把握できた。

「レド様、ディルカリド伯爵たちは出て行ってしまってはいないですか?」

「────ああ、大丈夫だ。特に変わった様子はない」
「ありがとうございます、レド様。それじゃ───ノルン。【転移門(ゲート)】8基すべての使用権限を、『レド様』と『私』───そして『私たちと主従契約を交わした者』のみに書き換えて」
「了解しました。【転移門(ゲート)】8基すべての使用権限を───『(マスター)ルガレド』、並びに『(マスター)リゼラ』、『(マスター)と主従契約を交わした者』のみに書き換えを開始します────書き換えが完了しました」

「【限定転移門(リミテッド・ゲート)】16基すべてを封鎖」
「了解。【限定転移門(リミテッド・ゲート)】16基すべてを封鎖します────完了しました」
「ご苦労様、ノルン」

 よし、これでディルカリド伯爵たちが魔獣を外に放つことはできない。


◇◇◇


 この地下施設の【最新化(アップデート)】が終了するまで、ノルンの試算では約5時間。

 必要な魔素を、この施設に流し込むためにノルンと私はここを離れることはできないけれど、【最新化(アップデート)】は自動で行われるので、手持ち無沙汰となる。


 私が、予め創っておいたソファセットを取り寄せると、レド様が呆れたような表情になった。

「リゼ…、また眠る前に創ったのか?」
「ええ、まあ…。その───待ち時間が長くなることは判っていましたし…」

 足さえ床につけていれば大丈夫らしいから、ずっと立っている必要はない。

 二人掛けのソファにノルンと並んで座る。ノルンは私と座るのが嬉しいみたいで、笑みを零して私にぴったりとくっついて座る。

 レド様は、ノルンの様子に眉を寄せたものの───何も言わず一人掛けのソファに腰かけた。

 もう一つの一人掛けのソファには、ディンド卿が座った。

 いつものイスを取り寄せようとしたが、ラムルを始めとしたジグとレナスの三人に、断られてしまった。

 ラムルは、お茶を淹れてくると言い残してお邸へと跳び───ジグとレナスは、それぞれ私とレド様の背後に控えた。

「レド様とディンド卿は
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ