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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十四章―妄執の崩壊―#1
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諦めたので、喜んでいるのかもしれない。
「まったく、もう…」
何かこれ口癖になりそう…。
◇◇◇
「おはようございます、ルガレドお兄様、リゼ」
「おはようございます、ルガレド様、リゼラ様」
いつもの朝の日課を終えて、【
転移門
(
ゲート
)
】でベルネオさんの商館へと跳ぶと────エルとベルネオさんが揃って、待ち構えていた。
「おはよう、エル、ベルネオ」
「おはようございます、ベルネオさん────おはよう、エル」
レド様に続いて、私が挨拶を返すと、エルが拗ねたように口を尖らせる。
「ちょっと、リゼ。私はベルネオのついでなの?」
「え、別に何となくベルネオさんが先になっただけだけど」
「リゼは、私のこと、ぞんざいに扱い過ぎじゃない?」
「いや、だって───ねえ?」
レド様にわざと誤解させるような悪ふざけをする人には───ね?
「初顔合わせのときも思ったが────リゼとエルは仲がいいんだな」
レド様が、ちょっと微笑まし気に口元を緩める。
「そんなことはないですよ」
「ちょっと───何でそこで否定するのよ、リゼ」
「え、私たちって仲いいの?」
「仲いいでしょう!」
「ほらほら、そこまでにしてください。時間がなくなりますよ。ウォイドが言っていた通り────エルはリゼラ様の前だと年相応になりますね」
ベルネオさんに止められて、私は我に返る。
しまった────つい、いつものようにエルと応酬してしまった。恐る恐るレド様の方を窺うと、先程よりも笑みが深い気がする。
う───子供っぽく思われたかな…。
「ええっと───リゼラ様、その…、この間のようにイスなどを出していただけないでしょうか」
「解りました」
この間のソファセットは、もう新しいお邸の応接間に設置しちゃったから───常時、共通のアイテムボックスに入れてある円テーブルとイスを4脚取り寄せる。
エルとベルネオさんはまだ朝食を摂っていないということなので、お茶だけでなく、二人には作り置きしている食事も出すことにする。
「エル、今日も公演?」
「ええ。夜にいつもの公演だけど───その前に三日後から始める新しい演目のリハーサルをする予定」
それなら───がっつり食べた方がいいよね。
よし、エルにはオムライス、ベルネオさんにはベーコンエッグとレタスのベイクドサンドウィッチにしよう。
私がオムライスとサンドウィッチを、それぞれエルとベルネオさんの前に置くと────それを見たレド様の表情が悲し気に崩れた。
「リゼ───何故、オムライスとこのベイクドサンドなんだ。他にもあっただろう…?」
あ───いや、他にちょうどいいのがなかったん
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