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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十二章―明かされる因縁―#1
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伝されなかったようで、魔術核が一部歪んでいて───【魔力炉(マナ・リアクター)】が不完全な状態でインストールされてしまっています」
「それは、直せないのか?」
「無理です、(マスター)ルガレド。下手をしたら、配下(アンダラー)セレナを形作る核を傷つけてしまいます」

 『身体を形作る核』というのは、もしかして“遺伝子”のことだろうか。確かに、それを傷つけてしまうのは怖いな。

 だったら────

「ノルン、セレナさんにインストールされている【魔力炉(マナ・リアクター)】を凍結することはできる?」

 私が口を挟むと、ノルンが私に向き直って答えた。

「はい、それならばできますが…」

「では───そちらは凍結してしまって、インプラントした方の【魔力炉(マナ・リアクター)】を使うようにしたらどうでしょう?」
「そうだな。ノルン、できるか?」
「はい!」

「セレナ、それでいいか?」
「…そちらの【魔力炉(マナ・リアクター)】を使うようにしたら────使える魔力量が増えるのでしょうか?」
「はい。配下(アンダラー)セレナなら────おそらく、Sクラスに届くと思います」

 セレナさんは表情を引き締めると、ノルンに向かって頭を下げた。

「それなら…、どうか───お願いします」

 ノルンは、レド様と私を伺う。レド様も、私も───セレナさんの希望に応えるよう、ノルンに向かって頷いた。

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