暁 〜小説投稿サイト〜
コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十章―見極めるべきもの―#7
[4/5]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
しているのだろう。
≪ノルン、【
契約魔術
(
コントラクト
)
】は発動できそうか?≫
───はい、
主
(
マスター
)
ルガレド。三人とも、発動条件はクリアしています───
それは───三人とも、私心なくレド様に仕える覚悟があるということだ。
レド様は、ノルンの後押しも受け───セレナさん、ヴァルトさん、ハルド君に、向き直って───厳かに口を開いた。
「セレナ、ヴァルト、ハルド───其方らの命、このルガレド=セス・オ・レーウェンエルダが預かる。必ずや、その忠義に報いることを誓おう」
レド様の高らかなその宣言に────三人は、揃って
首
(
こうべ
)
を垂れた。
◇◇◇
セレナさん、ヴァルトさん、ハルド君と【契約】は交わしたものの、こちらは新たな仲間を迎え入れられる状態ではないので────今しばらくは、現状を保つことになった。
受け入れ態勢が出来次第───三人と雇用契約を交わし、お邸に住んでもらう予定だ。
その際には────私の“祝福”と【魔剣】を授けるつもりでいる。
「リゼ、どうした?何だか…、さっきから元気がないな。疲れたか?」
夕食を終え、今は、ダイニングルームで食後のお茶を、レド様と二人で飲んでいた。
「…そんなことはありませんよ。お茶を味わっていただけです」
私は、隠していたはずの感情をレド様に気づかれたことに、内心焦りながらも────殊更、感情を隠すように笑みを浮かべ、レド様に応える。
「…リゼ?───俺をごまかせると思うな」
上座に座るレド様は、斜めに座る私の手を取って────ちょっと怒ったように言う。
「何か、不安なことでもあるのか?もしかして───あの三人のことか?」
あの三人の────というところで、私は小さく反応してしまった。
「リゼ?」
レド様は、見逃してくれそうもない。
私は───観念して、重い口を開いた。
「…セレナさんは────その、とても綺麗な女性ですよね」
「まあ、そうかもしれないな。リゼには及ばないと思うが」
「それに───とても…、心根の綺麗な女性です」
「そうだな。リゼほどではないが」
レド様は、相変わらず私への欲目で盲目状態だ。
「リゼ、一体何が言いたい?」
「……もし、私より先に────セレナさんと出会っていたら…、レド様はセレナさんに惹かれていたのかな────と、考えてしまって…」
ああ、言ってしまった────
こんなこと気にしてるなんて知られたくなかったのに────
レド様の表情を見れなくて俯いていると───突然、手を強く引かれた。
驚いて顔を上げると、レド様に不意に口づけられる。
唇を離したレド様は、
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ