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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十章―見極めるべきもの―#7
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しているのだろう。


≪ノルン、【契約魔術(コントラクト)】は発動できそうか?≫

───はい、(マスター)ルガレド。三人とも、発動条件はクリアしています───

 それは───三人とも、私心なくレド様に仕える覚悟があるということだ。

 レド様は、ノルンの後押しも受け───セレナさん、ヴァルトさん、ハルド君に、向き直って───厳かに口を開いた。

「セレナ、ヴァルト、ハルド───其方らの命、このルガレド=セス・オ・レーウェンエルダが預かる。必ずや、その忠義に報いることを誓おう」

 レド様の高らかなその宣言に────三人は、揃って(こうべ)を垂れた。


◇◇◇


 セレナさん、ヴァルトさん、ハルド君と【契約】は交わしたものの、こちらは新たな仲間を迎え入れられる状態ではないので────今しばらくは、現状を保つことになった。

 受け入れ態勢が出来次第───三人と雇用契約を交わし、お邸に住んでもらう予定だ。

 その際には────私の“祝福”と【魔剣】を授けるつもりでいる。



「リゼ、どうした?何だか…、さっきから元気がないな。疲れたか?」

 夕食を終え、今は、ダイニングルームで食後のお茶を、レド様と二人で飲んでいた。

「…そんなことはありませんよ。お茶を味わっていただけです」

 私は、隠していたはずの感情をレド様に気づかれたことに、内心焦りながらも────殊更、感情を隠すように笑みを浮かべ、レド様に応える。

「…リゼ?───俺をごまかせると思うな」

 上座に座るレド様は、斜めに座る私の手を取って────ちょっと怒ったように言う。

「何か、不安なことでもあるのか?もしかして───あの三人のことか?」

 あの三人の────というところで、私は小さく反応してしまった。

「リゼ?」

 レド様は、見逃してくれそうもない。
 私は───観念して、重い口を開いた。

「…セレナさんは────その、とても綺麗な女性ですよね」
「まあ、そうかもしれないな。リゼには及ばないと思うが」
「それに───とても…、心根の綺麗な女性です」
「そうだな。リゼほどではないが」

 レド様は、相変わらず私への欲目で盲目状態だ。

「リゼ、一体何が言いたい?」

「……もし、私より先に────セレナさんと出会っていたら…、レド様はセレナさんに惹かれていたのかな────と、考えてしまって…」

 ああ、言ってしまった────
 こんなこと気にしてるなんて知られたくなかったのに────

 レド様の表情を見れなくて俯いていると───突然、手を強く引かれた。

 驚いて顔を上げると、レド様に不意に口づけられる。
 唇を離したレド様は、
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