暁 〜小説投稿サイト〜
コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十五章―それぞれの思惑―#2
[3/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
す───
【神禽】白炎───【神子】リゼラ=アン・ファルリエム───契約完了
【神の恩寵】───【寵愛クラス】と断定
固有能力【浄化(ピュリフィケーション)】───授かりました
魂魄の【位階】───昇格を確認
固有魔力量・共有魔力量の増大を認識───EXクラスと断定
管理亜精霊(アドミニストレーター)】に【接続(リンク)】───成功
使用可能神聖術を選出───完了
上級神聖術【快癒】───会得しました
最上級神聖術【起死回生】───会得しました


 【案内(ガイダンス)】の声が止む。ここにいる全員に聞こえていたようで、唖然とした空気が漂う。

 “神聖術”って────“聖女”だけが行使することができるという奇跡の御業だよね…。【聖剣】と同じく、伝説上の────今や、古代人の妄想の産物と見なされているアレよね?


───何だ、今のは…?───
───我と我が神子を繋ぐ“これ”は何だ…?───


 誰も何も言葉を発しない中、白炎様が驚いたように呟く。

 白炎様は────古代魔術帝国の魔術をご存知ない…?
 それとも、記憶が消えてしまっているのだろうか?

「白炎様は、古代魔術帝国の魔術のことをご存知ではないのですか?」


───コダイマジュツテイコク…?───
───その“魔術”というのは何だ?──
───魔法とは違うようだが───


 魔法は知っているのに、魔術はご存知でない…?

 魔術がいつ発明されたのは定かではないが、古代魔術帝国勃興以前の───それこそ神代の昔、神々がまだ地上にいて楽園を築いていた頃から、魔術は存在していた────と伝説には残っている。

「白炎様は、その───いつから…、あのような状態でいらしたのですか…?」


───あれは…、いつなのだろうな…───
───どれくらいの年月を経たのかは…、自分でも判らぬ───
───だが…、我が死したときには、“魔術”というものは存在しなかった、としか…───


「そうでしたか…。辛い記憶を思い出させてしまったのでしたら────申し訳ございません」

 何だか、白炎様の声が沈んでいるように聞こえて────私は不躾だったと申し訳なく思う。

 白炎様が門を飛び立ち、私の許へと舞い下りる。私が咄嗟に腕を差し出すと、ふわりと留まった。魔玄のジャケットだからか掴まれても痛みはなく、大きさの割には重さも感じない。

 白炎様がその身を近づけ、私の頬に擦りつける。その柔らかく滑らかな感触に、私は表情を緩めた。


───謝らずともよい───
───これからは、其方が傍にいてくれるだろう?───


 私が返答をしようとしたそのとき────後ろから、大きな手が白炎様の頭を
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ