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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十四章―再生と創造―#2
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も旧式───つまり薪を燃やすタイプである。

 オーブンとコンロが一体化しており、オーブンの脇のスペースに薪をくべると、その上のコンロと、その横のオーブン両方が使える。

「カデア、このオーブンなら大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫です」
「ただ、このコンロは魔道具仕様にはなっていませんが…」
「それも大丈夫ですよ。宿屋にあった厨房はこのタイプですから」
「そうですか」

 それじゃ、カデア専用キッチンは、これを元に創ろう。

 カデアの答えを受け────私はコンロとオーブンだけ、【防衛(プロテクション)】を施す。

 あ───そうだ。食器やマグカップ、それにカトラリーにも【防衛(プロテクション)】をかけておこう。

 同じ食器なのに、突然新品になってたりしたら、鋭い子には変に思われちゃうだろうし。

 それに、この魔術を施しておけば、見た目はそのままに、落としても割れたりしなくなる。幼い子たちには安全だ。


 執務室と厨房の方は済んだので、子供たちの私物の方を手伝うつもりで厨房を出たとき、アーシャが他の皆を引き連れて、やって来た。

「リゼ姉さん、終わっ───終わりました」
「え、もう?」

 思ったより、荷物なかったのかな?

「うん、だって、この袋に詰め込むだけだったから」

 アーシャは、ニコニコ笑いながら答える。

「アーシャは…、何て言うか───大ざっ───いや、思いきりがいいというか…、大胆な子だな」

 レド様が、何だか遠い目をして言った。

 レド様の後ろにいる面々を窺うと、皆一様に遠い目をしている。

 あれ、そういえば────アーシャは、他の子供たちから“脳筋”と言われていたような────

「と、とにかく、ご苦労様」

 そう言って頭を撫でてあげると、アーシャは頬を染めて嬉しそうに笑みを零した。うん、可愛いから良しとしよう…。

「レド様、ありがとうございました。ラムルとジグも、ご苦労様でした」

 レド様も嬉しそうに笑ってくれ、ラムルとジグは、いいえ、と返してくれる。

「では、【最適化(オプティマイズ)】を施してしまいますね」


◇◇◇


「それでは、レド様たちは、ここで休んでいてください。私は、あちこちを改造してきます」

 孤児院の厨房でカデアと二人でお茶を淹れて、ダイニングテーブルの厨房寄りの席で寛ぐレド様たちに、アーシャに配ってもらうと───私はレド様たちに告げた。

「リゼ、少し休まなくて大丈夫なのか?【最適化(オプティマイズ)】でかなり魔力を持っていかれたのだろう?」

 心配そうなレド様に止められる。

 確かに───お邸のときよりも魔力を抜かれる感覚が酷かった。

 でも───
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