第三話
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ちを睨んでいた。
「きっ貴様!」
「切り捨て御免!」
「うぐっ!?」
妖夢は目にもとまらぬ速さで男の横を通り抜けながら、剣を胴体にぶつけていく。無防備だった男はおなかを抑え込むとゆっくりと倒れていった。
「大丈夫です……みねうちですから……」
「さすが妖夢さん!これなら時代劇にも出れますよ!」
男が気を失ったのを確認すると、物陰に隠れていた俊司たちがゲートに近づいてきた。
「これくらい当然です」
「むー妖夢さんはほんとにジョークが伝わらないですねぇ……」
「まあまあ、今はそれどころじゃないだろ?」
「そうよ。さっさと中に入るわよ!」
そういった霊夢の目は闘志によって輝いていた。
ゲートを通過した俊司たちは攻撃してくる兵士たちを殺さないようにしながら対処し、どんどんと基地の内部へと進攻していった。幸い陽動作戦のこともあってか、警備にあったっていた兵士は少なく、大きな被害を出さずに進攻していた。
「なかなかスムーズね〜」
「逆に気味が悪いが……まあ大丈夫だろうな」
「しかし、妙な建物ばっかりですね……紅魔館もなかなか妙でしたが……」
「外の世界はこれが普通だからな」
「そうなんですか、これはネタにつかえそうですね……」
「これもネタにするのか」
「はい。私達にとっては珍しいことなので」
と言いながら手帖にに何かを書き込んでいく文。しかし、その目は手帖ではなくどこか別の場所を向いていた。
「……ちょっといいですか?」
「ん?」
「……そこっ!」
文は葉団扇を構えると、俊司の後方にあった建物の壁に向けて空気の衝撃波をはなった。衝撃波を受けた壁は音を立てながら崩れ始める。
「文?」
「……誰かいますね?殺気が丸見えですよ?」
文は警戒心をむき出しにして建物の方をじーっと見つめる。
数秒後、建物の裏側から物音が聞こえたかと思うと、剣と楯をもった少女がゆっくりと俊司たちの前に現れた。
「さすがですね。かなり殺気をおさていたつもりだったんですが……」
「……どういう風の吹きまわしですか?私は上司に逆らえと言った覚えはありませんよ?」
「はい、教えてもらってません。文さんもたまに逆らってますしね」
少女はそう言いながら剣の先を俊司達に向けながら、殺気に満ちた目で睨みつけてきた。
「ほほ〜上司に逆らううえに殺すつもりですか。えらく立派になったものですね〜椛……天狗を裏切るつもりですか?」
声のトーンを一気に下げ相手を睨み返す文。しかし、いつもならビビるはずの白狼天狗は、よりいっそう殺気を沸き立たせていた。
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