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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第四章―ロウェルダ公爵邸にて―#3
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ちらを先に試してみたが、阻害される感覚があり、皇城から外には転移できなかった。

 ネロ曰く、皇城の城壁には空間を隔てる何かがあるらしい。だから、邸で最初に呼んだとき、いつものようにすんなり入れず、ちょっと遅くなってしまったんだとか。

「それでは、行こうか」
「はい、レド様」

 レド様と一緒に魔術式の上に載る。すると、自然とロウェルダ公爵邸が思い浮かんだ。

「ロウェルダ公爵邸へ」

 レド様が呟くように告げると、足元の魔術式が作動し始める。魔術式から光が溢れ出て、その強さが段々と増していく。

 ついには私たちの全身を包み込むほど強くなり、視界が光で覆われた時、一瞬浮遊感に襲われた。

 足の裏に固い地面を踏む感触が戻ったと思った瞬間、光が霧散して、視界が戻った。

 目の前には、おば様、シェリア、シルム、ラナ姉さん、カエラさん、マイラさん、ロドムさんが勢ぞろいしている。一列に並んで、皆してこちらを凝視していたので、私はちょっと、ぎょっとしてしまった。

「すごいですわねぇ。あれが、古代魔術帝国の魔術…!」
「お母様、違いますわよ。あれは魔術ではなく魔道具らしいですわ」
「僕もやってみたい…!ねえ、ねえ、殿下、後で僕にもさせて…!」
「おやめなさい、シルム。殿下に対して馴れ馴れしくしすぎですわよ」

 皆、興奮冷めやらぬ様子だ。シルムが珍しく小さい子供のようにはしゃいで、シェリアが嗜めている。

「いや、俺たちは従兄弟同士なのだし、気さくに接してくれて構わない。シルム、夜会も終わって、落ち着いてからで良ければ、俺の邸に招待しよう」
「ほ、本当…!?ありがとう、殿下…!」
「……………殿下、あの」
「もちろん、シェリア嬢、君も」
「ありがとう存じます、殿下…!」
「わたくしも、行ってもよろしいかしら?」
「もちろん、公爵夫人も、ラナも来るといい」
「わたしも…?ありがとうございます…!」

 ふふ、レド様はすごく嬉しそうだ。


◇◇◇


 さて、今日は一つ試したいことがある。

「リゼ、何をするつもりなの?」
「うん、とりあえず、夜会当日の格好をしたいの」
「メイクとヘアメイクも、当日同様に施すということ?」
「うん。お願い出来るかな?」
「もちろん、いいけれど……」

 女性陣だけで、ロウェルダ公爵邸のドレッシングルームに移ると、私は早速行動を開始した。

 まず、昨日選んだドレス、黒糸で編まれたレースのアームカバーと靴下、パンプスなどを身に着ける。

 コルセットとスカートの骨組み(クリノリン)は【最適化(オプティマイズ)】をしたら一体化して、形状はそのままなのに柔らかい素材のワンピースになったので着るのが楽になって嬉しい。

 それ
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