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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二章―ルガレドの邸―#4
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けで、さらにその隣の物置部屋は箒やモップ、バケツなど掃除道具やストック類が所狭しと────でも、整然と置かれているだけなので、順番にさらっと覗くだけにする。

 次は────この並びでは最後の部屋、洗濯室だ。


◇◇◇


「レド様、私は今見た一人部屋を使わせてもらえるのですか?」

 洗濯室の入り口に向かいながら、私は一人用の使用人部屋を使うことになるのかな───と、ふと思ってレド様に訊ねると、レド様は物凄く驚いた表情をして立ち止まった。

「いや、そんなわけないだろう。ちゃんと、2階の部屋を使ってもらう」
「え、そうなんですか?」

 でも、今の私は身分としては平民だし────親衛騎士って使用人みたいなものじゃないのかな。

 それに、使用人用の部屋っていっても、前世の私の部屋より広いし、あの部屋で十分なんだけど…。

 それとも、2階に親衛騎士用の部屋があるのだろうか。

「リゼ────俺は…、お前を大切にしたいと思っている。粗雑に扱うつもりはない」

 レド様は私の方に向き合い、ちょっと怒っているようにも聞こえる硬い声で────怖いくらいに真剣な眼差しでそう言った。

 気を悪くさせてしまったのかも───と内心焦りながらも、私を大切にしたいというレド様の言葉とその表情に、胸と頬が熱くならずにいられなかった。

「…洗濯室を案内する」


 ちょっと気まずい雰囲気のまま、洗濯室の中へと入る。

 入って左側に大きなキャビネットが置かれている。ここには、シーツやタオル類などがしまわれているそう。

 その隣には向かいの壁まで続くカウンターが設えられている。カウンターの隅にはアイロンが置かれていた。

 カウンター上の空間は天井まで全面、格子のついた窓型ライトになっている。一番上段の部分が少し開くようになっていて、そこから洗濯物を乾かすための温風が出るそうだ。

 そして、右側には、前世の学校にあった手洗い場のような、長いスロップシンクが造り付けられていた。

 その隣、つまり右側の奥には広めのシャワーブースのような洗い場。と思ったら、ここは使用人の浴場も兼ねているとのこと。スロップシンクで洗いきれないものを、この洗い場で洗うらしい。

 扉から向かい側の真ん中に、洗濯物を絞るためのローラーが置かれていて、そこで絞ったものを、部屋の中央の天井に吊り下げられた棒に干すようだ。

 乾いたら、左側のカウンターでアイロンをかけるのだろう。シーツなら、そのままカウンターの隣のキャビネットにしまえる。

「すごい…、流れがきちんと考えられた造りですね」

 私は気まずさも忘れて、ただ感心してしまった。

「だけど、ここにも古代魔術帝国の技術が施されていそうですよね。
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