7.降谷さんの朋友。
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していたかもしれない。恐ろしい……。
降谷さんからぐわっしと頭を捕まれた。
「うわぁ!」
傷を巧妙に避けていらっしゃるのはありがたいですけど、ありがたいですけど……!
「お前、自分を盾にしたのか……!」
「だ、だって、私は萩原さんの三倍くらい防爆性能があったんです。間に入るのが当然でしょう」
「……普段はもっと維持できるのか?」
「いえ。できても5秒です」
「……爆発の衝撃は5秒以内に収まるものばかりじゃない……!」
ウッ、《 防御 》が解けても《 防御強化 》と《 ストンスキン 》があったから、多少はいけると思ったんです。血痕までできてるあたり思ったより駄目だったってことだけど……実際大怪我ですものね。意識が低かったのは反省しています……。
しかし……萩原さんはこうして他の部屋まで歩いてきてもいい状態みたいでほっとしています。私が間に入るにしてもご本人の耐久はそんなに上げられないのが心配だったのです。
そこではっとした。
「……ッ松田さんだめ!」
松田さんが萩原さんに殴りかかっていた。でも私なんかの声でピタリと止まってくれた。それでも、松田さんは萩原さんをギロリと睨んだままだった。
「萩原がきちんと防爆スーツを着ていれば……!」
「違うんです、着てたんです。萩原さんはきちんと着て作業をなさっていたんです」
「……『脱ぎっぱなし』だったろうが」
それは、そうなんだけど。
「私は、萩原さんの先輩が、萩原さんは十分以上防護服を着て作業を続けてたって言ってたのを聞きました。作業再開時に再び着込んだら命にかかわったんじゃないかと思います。タイマーがとまったからこそ、フラフラでも防護服無しでも、解体を再開なさったんでしょう? タイマーが動き出すなんて、誰も思ってもみなかったから」
「……」
松田さんは苦虫をかみつぶしたような表情で瞑目した後、身を縮めて沈んだ顔をしている萩原さんをじっと見つめた。
「……おいハギ、お前の解体状況、最初から全部話せ」
「……う、うん。分かった……」
----------------------------------- case : Hagiwara
開いた時にはまだ、楽しみでさえあったんだ。今から思えば青臭い向こう見ず。経験不足による自信過剰。
訓練用に用意されたものではない爆弾がどれだけ恐ろしい物なのか、きっと俺は、本当の意味では理解できてなかったんだろう。
トラップに次ぐトラップ、それらひとつひとつを夢中になって解いていたらあっという間に五分以上過ぎていて、先輩にたしなめられてからようやく息苦しいのに気づいた。
「ヘルメット取るぞ。少し休め。ここで無理したら最後ま
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