7.降谷さんの朋友。
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で、入校すれば既に『就職』となる警察学校はあまり想定してはいけないことだとは思うのですが、やっぱり私の性能的には得ていた方が良いはずの知識の宝庫だとも思うのです。
しかし、完全に断念せざるを得なくなりました。
お医者さんに伺ったところ私は全治三か月だそうです。
今は既に十一月下旬。来年度四月の警察学校採用を目指す場合、調べてみたところ試験の受付は十二月頭が最後です。
さすがにまだまともに動けません。これを逃せば十月採用を目指すことになるわけですが、現状の私にとっては遅すぎます。
しかし全治三か月……もどかしいですね。全治云々って完治とは違うと聞いたことがあるような気がします。もしかしたら入院期間がそれくらいで、治るまではまだまだとか? ……逆に三か月より短く治る可能性のほうを信じようと思います。れっつぽじてぃぶ。
大人しく休んでリハビリOKになるまで我慢しなければ……。
と、スマホ(爆弾事件でなくなっちゃったんだけど降谷さんが新しい機種に替えてきてくださいました。なんてことでしょう……)で検索などしながら色々と今後について頭を悩ませていると。
こんこん、とドアがノックされました。どなたでしょう。萩原さんはもうご退院なさったはず。
するりと開いたドアから現れたのは、諸伏さんでした。
「やあ、汀さん」
「わぁヒロさん、こんにちは、お忙しい中ありがとうございます」
思わずにへらと笑ってしまいます。
何なんでしょうこのしあわせ。推しの皆さんが時々こうしてお見舞いに来てくださるなんて。夢ですね。夢の中でも醒めるまでは懸命に生きていこうと思います。
「やっと色々話せそうな時間ができたからな。申し訳ないくらいだ」
「そんなそんな、ありがとうございます」
本当にしあわせです。
身体の具合は、とか聞いていただける。
首を動かせるようになりました。ギブスもいくつかは取れました。リクライニングに頼らなくても自分で座れます。外傷もほぼほぼ消えています、痕が残りそうなものはまだちょっと腫れたようになっているみたいだけれど。
「手足を動かそうとするのを許してもらえました。二週間くらい寝てばかりだとこんなにだるくなるものなんですね……。怪我前提で動いたことを反省しています」
「やっぱり前提してたんだ」
諸伏さんが苦い表情をしています。ウッ。
「私の《 防御 》をがどの程度有効なのかまだ分かっていませんでしたから。もしかしたら無傷ではいられないかも、程度に思ってしまっていて……こんなに酷いことになるなんて。爆弾って恐ろしいものですね」
「そうだよ。それに、萩原が苦戦したくらいトラップが仕掛けられてたからな。それだけ威力も凄まじいものだった
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