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英雄伝説〜黎の陽だまりと終焉を超えし英雄達〜
第51話
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……?」

「”薬物汚染を把握していながら、放置していたのはアルマータの計画を利用したメンフィル帝国の思惑が真の理由”だと…………?」

「しかも”煌都でのギエン爺さんの件のように”って、一体それはどういう意味だ…………!?」

ルファディエルの答えを聞いたジェラールが興味ありげな表情を浮かべている中、ヴァンとアーロンはそれぞれ真剣な表情で疑問を口にした。

「予め言っておくけど、あくまでこれは私の推測よ?サルバッドでのアルマータの計画を利用したメンフィル帝国の思惑は二つ。一つは現地警察であるサルバッド警察に対するGIDの影響力の把握並びにサルバッド警察に潜んでいる可能性があるGIDの秘匿職員(スリーパー)の把握よ。」

「”すりーぱー”…………?」

「”スリーパー”とは”秘匿職員”…………この場合、サルバッド警察に潜ませている”GIDのスパイ”の事を指し示しているかと。」

「なるほどな。メンフィルとクロスベルは先の大戦の件もあって国家間の関係自体は良好だが、元々GIDはカルバード共和国中央情報省(CID)――――――連合が滅ぼした旧カルバード共和国の情報処理組織だから、”中央”――――――クロスベル帝国からの干渉を最小限に抑え続けている上、”北カルバードの発展”という名目で”中央”から莫大な援助金を援助させた――――――悪い言い方で言えば分捕った現北カルバード総督であるグラムハート総督が自身の権限で自由に動かせる情報処理組織でもあるGIDの影響力が旧共和国領である南カルバード州に残っている可能性があるなんて話、南カルバード州を治めているメンフィル帝国にとっては放置できない状況だろうな。」

「…………それは……………」

ルファディエルの説明を聞いて聞きなれない言葉に首を傾げているフェリにリゼットが説明し、ルファディエルの説明を聞いて推測したヴァンの推測を聞いたアニエスは複雑そうな表情で答えを濁した。



「そしてもう一つの理由は恐らくだけどシェリド公太子殿下――――――つまり、”サルバッド公国”のメンフィル帝国に対する”瑕疵”を作るためでしょうね。」

「何ですって!?」

「ど、どうしてメンフィル帝国がシェリド公太子殿下――――――いえ、”サルバッド公国”を罠に嵌めるような事を…………?私達が知る限り、メンフィル帝国とサルバッド公国の間で何らかの問題が発生したという話は聞いたことがありませんが…………」

「そもそも殿下のメンフィルに対する”瑕疵”とは何の事なんじゃ…………!?」

倒れて気を失っているシェリド公太子に視線を向けた後に口にしたルファディエルの更なる驚愕の推測にその場にいる多くの者たちが再び血相を変えて驚いている中グリムキャッツは驚きの声を上げ、ニナは戸惑いの表情で、ゴッ
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