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ドリトル先生と奇麗な薔薇達
第十二幕その七

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「本当にね」
「そうなんだね」
「ええ、言うならね」
 サラは言葉を続けました。
「ナイストライよ」
「ラグビーで言うんだね」
「そうよ、イギリスではやっぱりね」
「ラグビーだね」
「サッカーとクリケットと」
「ラグビーで」
「うちの人今でも楽しんでいるから」
 それでというのです。
「例えたのよ」
「ご主人はスポーツマンだね」
「水泳とラグビーをね」
 この二つの競技をというのです。
「ずっとね」
「楽しんでいるんだね」
「スポーツマンシップを守ってね」
「それはいいことだね」
「ええ、じゃあこのままゲームを続けていって」
 いくら巻きを食べつつ言いました。
「いいわね」
「お友達だからね、日笠さんは」
 先生は海胆巻きを食べて言いました。
「そうさせてもらうよ」
「今のは駄目よ」
 サラはむっとしたお顔で応えました。
「ボールを落としたわね」
「そうなんだ」
「そうよ、ゲーム展開は難しいわね」
 やれやれとなって言うのでした。
「日笠さんも大変ね」
「日笠さんが?」
「そうよ、そしてね」
 それにというのでした。
「私も出来る限りのことをしないとね」
「サラもなんだ」
「つくづく思うわ」
「イギリスにいてなんだ」
「こうして時々、二ヶ月に一回は来日するでしょ」
「大体そうだね」
「だからよ」
 それでというのです。
「私もね」
「出来る限りのことをするんだ」
「そうするわ、あと流石に今薔薇はないわね」
 サラは大トロを食べて言いました。
「お寿司にはね」
「お寿司に薔薇ね」 
 そう言われてガブガブが言います、勿論皆は今も先生と一緒です。
「ないわね」
「聞いたことないね」 
 ダブダブも言います。
「その組み合わせは」
「お寿司といっても色々で」
「ネタは魚介類だけじゃないけれど」
 チープサイドの家族も言います。
「薔薇はね」
「ないね」
「花弁を添えることもないね」
 ホワイティも言いました。
「お寿司の横に」
「欧州のお料理ならあるけれど」 
 それでもというトートーでした。
「確かにないね」
「お花だと菊だね」
「あのお花だね」 
 オシツオサレツはこう言いました。
「お寿司に添えるなら」
「あのお花だね」
「そうだね、実際一緒にあるのを想像しても」
 チーチーは考えて述べました。
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