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東方守勢録
第七話
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までに回復していた。

しかし、身体以上に心に深いダメージを負った俊司は、この一週間誰とも話そうとはしなかった。




永遠亭 俊司の部屋


「……」


中央に置かれた机の前で、俊司は一人携帯にぶら下がったストラップとにらめっこをしていた。


「……由莉香……なんで……」

「俊司君。入ってもいいかしら?」

「……はい」


静かにふすまを開き中に入ってきたのは紫と霊夢だった。二人は俊司の向かい側に座ると話を始めた。


「……まだ立ち直れないの?」

「立ち直るというかなんというか……ショックがでかすぎた……」

「その子……とっても大事な子なのね」

「幼稚園からの幼馴染なんだ……小学生の時もずっと一緒だった」


俊司は持っていた携帯をポケットにしまうと、自らの過去を話し始めた。


「……昔の俺はめんどくさがりやで、なにもしようとはしない人間だったんだ。それに比べて由莉香は何事にもまじめで……でもちょっと度が過ぎるんだけどさ……みんなの人気者だった……でも、中学校にあがった瞬間に……なにも言わないで姿を消した……」

「で……いまは革命軍にいると……」

「あいつ……そんなことひと言も言ってなかったのに……相談くらいしてくれれば……」

「彼女のことが大事なのね」

「いろいろと助けられたからな。たぶん……中学校卒業するまでは……由莉香のことが好きだったよ……もちろん友達としてじゃなくて……一人の女性として」

「今はどうなの?」

「今は……友達として……かな? 会わないだけでこんなにも変わるんだなって……思ったよ」

「なら……こんどはきちんと話し合うべきね」

「……ああ」

「少しは楽になった?」

「すっきりしたよ。また頑張らないとな」


そう言った俊司の顔色は、紫達が入ってきた時と比べて明らかに良くなっていた。


「じゃあ、本題にはいろうかしら?」

「本題?」

「そうよ。霊夢」

「ええ。この前また別のスペルカードを使ったのよね?」

「ああ。変換『犠牲と発達』 味覚とか嗅覚とかの五感のうち一つを犠牲にすることで、それ以外の4つと身体能力を上げるスペルカードなんだ。戦闘時に必要になるものほど、犠牲にしたときの能力アップにさができるんだ」

「そう。紫から5枚のスペルカードを渡されたって聞いたけど、足りなかったりする?」

「いや……いまは十分だよ」

「そう。ならいいわ……私が聞きたかったのはそれだけよ」

「……そうか。じゃあ……おれは体でも動かしてきますか」


そう言って俊司は足早に部屋から出て行った。


「……なにが本題よ紫」

「? 別
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