第六話
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ドミノ倒しのように兵士が倒れていく…。ついに兵士は全滅し、隊長だけがその場に残された。
「ぐっ……」
「これが変換『犠牲と発達』の効果だよ」
「!?」
声が聞こえてきたと思うと隊長の背後に悪寒と冷たい風が走る。
振りかえると、そこにはさっきまでいなかったはずの少年が立っていた。
「貴様……」
「命に別条はないです。意識もあるから今なら引き返せますよ?」
「ぐっ……」
「俊司君!」
緊張感があふれる中、永遠亭内部から紫が出てきた。
「他の場所は制圧できたみたいよ。あとはここだけになるわ」
「わかった。さてと……どうされますか?」
「ぐっ……くそっ……」
隊長は肩につけてあった無線機を取ると、
「総員……撤退」
と言って周りの兵士を無理やり起こすと、来た道を引き返し始めた。
「……ふぅ。終わったか」
「そうね。あなたのおかげね俊司君」
「そんなことないよ。さてと……戻りますか」
「その前に……中庭に来て頂戴」
俊司は言われるがまま中庭へと入っていく。そこには霊夢たち全員と、中央で縄に縛られた女性が一人座り込んでいた。
「……この人は?」
「紫さんに頼まれて、私が捕まえたんですよ。で? どうするんですか紫さん? 取材でもするんですか?」
「文……あんた取材のことしか頭にないの?」
「そりゃあ新聞記者ですから」
「フフッ……まあ、取材じゃないけど情報収集しようかなって思ったのよ。そういうことだから、それまで辛抱して頂戴ね外来人さん?」
「……」
やさしく声をかける紫だったが、ロングヘアーの女性は何も言わずに紫を睨みつけていた
「じゃあ……何から教えてもらおうかしら……」
「敵に情報を与えるようなまねはしません! ……殺すなら殺して下さい」
「……そう。殺しはしないけど……このままじゃちょっとお仕置きしちゃうかもしれないわよ?」
ニコニコしながらとんでもないことを口走る紫。しかし、そんなことを言われても表情一つ変えない外来人の女性は、じっと紫を睨んでいた。
「紫! 拷問はやめとけよ」
「わかってるわ。じゃあ……ここは同じ外来人の俊司君に頼もうかしら?」
(……しゅん……じ?)
「……わかった」
紫の提案を承諾すると女性の前に立つ俊司。女性は少し顔をゆがませていたが、すぐに表情を元に戻すと俊司を睨んだ。
「とりあえず……なにが目的ですか?」
「……」
「ここまでどうやって来たんですか?」
「……」
「……東風谷早苗さんがそちらにいるんですか?」
「!
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