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東方守勢録
第五話
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をさらに囲めるぐらいの場所に兵士を配置するんだ。でも、竹林とはいえここにいるみんなだったら服装のカモフラージュが出来ない……だから、すぐにばれてしまう可能性がある」

「そうか……だからあの撃たれた時も、あいつらに気付かなかったのか……」

「迷彩服と言って、軍の人たちがその場所の風景に溶け込めるように作られた服なんだ。なれてないと見抜きづらい。それに俺たちはそんな服装がないから、溶け込むなんてことはできない。でも……隠れることならできるだろ?」

「隠れるって……この服装で?」

「じゃあ、こっからが幻想郷の考えを取り入れた考え。外来人はその場にいないと移動や攻撃は不可能。でも、こっちの人たちは……その場にいなくても移動はできるだろ?」

「……なるほど。そういうことね」

「さすが紫。やっと頭がさえたか」

「ええ。まったくどうして気付かなかったのかしら」


紫はちょっと不満そうにしながら扇子でパタパタと仰ぎ始める。


「ようするに、私のスキマを使うんでしょう?」

「そういうこと。スキマなら、一瞬でその場に移動が出来るんだ。相手が外周を囲って突撃する瞬間に……その背後から奇襲をかける」

「そのタイミングはどうするんですか?だれも壁の向こうを透視したりなんて出来ませんし……」

「それは霊夢にやってもらう」

「ええ!? わっ……私!?」


霊夢はいきなり重大な任務を伝えられたからか、目を見開いて驚いていた。


「さすがに博麗の巫女だからって……透視は……」

「透視はしなくていいよ」

「……じゃあ何をしたらいいの?」

「結界か何かで相手を感知する……っていう感じのことはできるか?」

「……微弱な結界を張れば……相手に気付かれずにこっちだけが気づけるわ」

「じゃあそれを周囲に設置して、相手の情報を得るんだ」

「……やってみるわ」

「とまあ……こんな感じなんだけど……」


俊司は周りの反応をうかがうが、誰も反応しない。


「……あれ?」

「なんか……私たち幻想郷の住人がこれを考えず……」

「外来人の俊司君がこれを考えるなんて……なんか……」


どうやら、周りの人々は軽く落ち込んでいるようだった。


「……とにかく! はじめましょうか」


そう言ってみんなを動かそうとする紫だったが、彼女の表情もかるくひきつっていた。





現在


「……止まったわ。結構多いかもね」

「よし。紫」


紫は軽く息を吐くと、手を動かし始めた。



永遠亭周辺


「各員持ち場につきました」

「よし。5秒後にとつにゅ……」

「!? 西側から連絡! 背
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