暁 〜小説投稿サイト〜
東方守勢録
第五話
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
に向かってもいいんじゃないか?」

「確かにそれもありだけど、迎撃しきれなかったら危険性が高まるな」


俊司たちは次々に意見を交わしていき、少ない時間の中でも打開策を見つけようと必死になっていた。









永遠亭から数十メートルほど離れた場所にて。


「……どうだ?」

「人の気配がありません。屋内に潜んでいる可能性はありますが……」

「予定通り外周を囲むぞ……作戦開始」

「了解」


革命軍の兵士たちは指示を受けると同時に静かに行動を始める。

足元にあるゆらゆら揺れる半透明のなにかをふんずけながら……



永遠亭


「……来たわよ」


霊夢は目を閉じたままそう言った。


「わかった。紫、準備は?」

「とっくに終わってるわ……しかし、俊司はほんとに頭がいいのね?」

「冷静に考えるのは簡単なことだからだよ。さてと、向こうが配置に付いたら始めますか」


俊司はなぜか笑みを浮かべながらそう言った。



数分前


一同はかなり多くの意見交換を行っていたが、いまだに打開策をみいだせずにいた。


「このままじゃまたノープランね……」

「紫なんかいい案はないの」

「周りを囲まれて……それを正面からたたくとか?」

「兵力に差がありすぎんじゃねぇか?」

「……あのさぁ」


全員が意見を交わす中、ずっと黙り込んでいた俊司がついに口を開いた。


「ちょっと深呼吸して」

「……どうして?」

「いいから」


全員は訳もわからないまま大きく深呼吸をする。それを見て俊司も深呼吸をすると、続けざまにしゃべり始めた。


「この世界の戦い方は真っ向勝負しかないのか?」

「それは……そんなことないけど……」

「落ち着けば簡単なこと。相手の情報もわかってて、なによりこっちには特殊な能力がある。永琳さん、この地図書き込んでも大丈夫ですか?」

「ええ……」


俊司は胸のポケットからシャープペンシルを取り出すと、地図に何かを書き始めた。


「永遠亭を囲めば、おそらくスモークかフラッシュを使ってくると思う」

「……すもーく?……ふらっしゅ?」

「簡潔に言ったら視界を奪ってくるんだ。その好きに外壁や玄関を通じて入り込んでくる」

「それで?どうするの?」

「それをさせなかったらいいんだ。能力や各自のスキルさえ生かせば、外来人では不可能な作戦も……可能にできる」


俊司は地図に自分の考えをすべて書き込むと、シャーペンの芯をひっこめ説明し始めた。


「まず、外来人なりの考えから。外周を囲むことがわかってるから、その部隊
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ