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彼は いつから私の彼氏?
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 花火が終わった後、私は翔琉君に

「なぁ・・・」と、散歩に行こうよーとねだったつもり・・・

「あっ そうかー 突堤までな なんか着て来いよー そのままじゃぁー」

 かと言って、私 長袖はラッシュガードしか持ってきていなかって、さっき洗濯してしまっていた。お兄ちゃんに

「なぁ なんか パーカーかなんか貸してー 翔琉君と散歩行くの」

「はっ 今からか? 暗いぞー」

「うん 夜の突堤がきれいなんだってー」

「そうかー でも 二人でか?」

「そうだ 達樹 俺等も付いて行ってやろうぜ 夜の海もきれいぜ」

 と、私はぶかぶかのパーカーを着て、翔琉君と並んで歩いて、その後ろからお兄ちゃん達が付いてきていた。ビーチに出てもところどころ灯が点いていて、思ったより暗くないのだ。ビーチに出ると翔琉君は私の手を取って繋ぎだして歩いてくれた。突堤近くになると、お兄ちゃん達は離れ出して

「あいつ等にはあいつ等の世界があるんだよ せっかくの機会なんだから ほっといてやろうぜ ここから見守ろうっとー」と、硝磨君の声が後ろから聞こえてきていた。私達にわざと聞こえるように・・・なのかなーぁ

「なんだよー 妹だから気になるのか?」

「いや 硝磨がそー 言うなら・・・」

 そんなことは構わずに、翔琉君は私の手を握りしめてどんどん突堤の先に向かっていくのだ。先端に着いて海の中を見たら魚の影みたいなものが

「あっ お魚だ おっきいの」

「うん 薄灯りに寄って来るのかなー なぁ 座ろうか」

 と、私達はかがんでいたけど、そのうちに足を海に向かって投げ出して、ペタンと座っていた。

「翔琉君 ありがとうネ 旅行に誘ってくれて・・・とっても楽しいわー」

「そうか よかった なツ 良い所だろう?」

「だね でも 翔琉君と一緒だから すご〜く 楽しい」

「水澄・・・ もっと 寄れよー」と、私の腰に手を廻してきた。この頃から私は自然と彼の左側になっているのだ。だから、彼は左の腕で・・・私は ビクンとなったけどされるままに、少し位置をずらせて・・・彼の手を握って 眼をつむって顔をあげるように・・・テレビとかでその瞬間は知っていたけど、やっぱりこういう感じにするのが自然なのだと思っていた。好きなの 翔琉君・・・。

 少し間があって、腰の手に力がこもった瞬間 彼の唇の感触が・・・その時 頭の中で銀色の光が走ったような気がした。どれぐらいの時間だったかはわからない。短かったような 長かったような・・・。

「水澄 好きだよ」と、彼の右手を胸に感じていた。遠慮がちに触れてきている。

「いいよー 触っても 翔琉だものー」と、私はパーカーで被うようにして 彼の手を上から押さえていた。タンクトップ
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