第一章
[2]次話
高価な不老長寿の霊薬だったもの
長生きしたいとだ、サラリーマンの松本雄大はいつも思っていた。それで毎日よく身体を動かしてよく寝てだった。
食事も母に言って栄養バランスよく沢山食べていた。所謂健康マニアであった。長身で引き締まった身体の上に童顔があり栗髪は短くしている。
当然酒も煙草もやらない、その彼がある日通っているジムの中で自分と同じ様な健康マニアの池山浩紀に尋ねた。彼は中年で健康的な身体つきの中年男で細面で穏やかな顔をしている。
「身体にいい、不老長寿って言われる様な食べものや飲みものありますか?」
「ああ、高麗人参とか」
「そういうのありますかね」
「その高麗人参とかね」
「あれ高いですからね」
ジムのサウナの中で一緒に汗を流しつつ話している。
「ですから」
「手を出せないから」
「サラリーマンではちょっと」
「そうだね、普通に売られてるのなら」
池山はそれでと応えた。
「レバーとか豆腐とかね」
「そういうのが身体によくて」
「不老長寿だよ」
「そうした食べものですね」
「飲みものなら豆乳もいいし牛乳もね」
こちらもというのだ。
「いいよ」
「牛乳は確かにいいですね」
長谷川もそれはと応えた。
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