第四話
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スペルカードの発動とともに妹紅の周辺が赤く光り、鳳凰のような形をした紋章が浮き上がる。そして、炎をまとった弾幕が飛び始めた。
革命軍の兵士たちは弾幕をよけ始めるが、やはり慣れてないのか次々と被弾していった。
「これで、大丈夫だろうな」
「そうですね。あいては10人ですし、あとは時間の問題でしょうね」
次々と被弾していく兵士たちを見ながら、鈴仙たちは勝利を確信していた。
しかし、1・2分経っても兵士の数は減ることがなく、逆に増えていくように見えていた。
「おかしいな……全然減らねえぞ?」
「アタシが見たときは確かに10人だったよ」
「増援が来てるんですかね……でも、迷いの竹林で同じ場所に集まるなんて…」
「不可能だよな。もしできたとしても奇跡としか言いようがねぇしな……」
(奇跡……! でも、あの人の奇跡は天候を操るしか……もしかしたら……)
鈴仙はふと何かを考えると指を口にくわえて先を濡らし、その指を空気に触れさせる。
濡れた指先は風が当たるごとに冷たい感覚を伝えていく。しかし、鈴仙が気になったのはその感覚ではなく風が吹いてくる方向だった。
(!? 風が……一か所じゃなくいたるところから吹いてる!)
指先に当たるかぜは一つの方向からではなくさまざまな方向から吹いていた。
まるで鈴仙たちの場所を伝えるかのように…。
「これが……原因だったんだ……」
「これってなんなのさ鈴仙」
「風だよ。まるで私たちの居場所を教えるようにいたるところから吹いてる。そういった奇跡が起きてるんだよ」
「なにをいって……! まさか……守矢神社の巫女か!?」
「にとりさんがある事情を背負って協力してるなら……もしかしたら……」
「そりゃやっかいだな……」
「とにかく!このままじゃ持久戦になっちゃいます。ここは一度引きましょう」
「くそっ! いろいろやばくなってきたな……」
妹紅のスペルカードの効力が切れると同時に相手の波長をいじり、3人は永遠亭へと退却するのであった。
迷いの竹林から少し離れた丘にて
見晴らしのいいこの場所では、革命軍のテントが張り巡らされ簡易的な拠点となっていた。
「ターゲットロストか……おそらく永遠亭に引き返したのだろう。部隊をひきつれて永遠亭に向かうように」
テントの中では、男が無線機で指令を出しながら報告書に素早くなにかを記入していた。そのまま男は無線をきり、資料を整えて中央に設置してある椅子に座った。
男が席に着くと、1人の女兵士がタイミングよく中に入ってきた。俊司の幼馴染である上条由莉香である。
「はぁ……結局
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