暁 〜小説投稿サイト〜
ロミトラ対象、降谷さんの協力者になる。
6.降谷さんの激昂──phase:K.H.
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 何があったんだろう。
 聞き耳を立てる。

「萩原……!」
「ひとまず休め! ソレ着てもう合計二十分以上だぞ、見上げた奴だよ、お前……!」

 ……に。
 二十分以上!?
 確か防護服って、五分も着てられないって。
 ま、まあ……萩原さんも人間やめてるゴリラのお一人だもんね……。

「いや、ごめんなさい、先輩。……俺は結局解体できなかった」
「謝るな! 幸い、こうして犯人はタイマーを止めてくれた。今のうちに……いや、お前はまず休め。今の状態じゃエースのお前だろうとまともな作業ができるはずはない」
「……っへへ。まだエースって呼んでくれるんだ。こんな体たらくなのに」
「ばかやろう。……配属されたばかりの新人のお前に任せるしかない状況にしてるのは、俺らなんだからよ……」

 ……あぁ。
 なんてことだ。
 そういうことだったのか。
 そうやって萩原さんは、尋常じゃなく頑張り続けた結果、防護服もヘルメットも脱いで休憩していたところだったんだ。

 煙草なんて吸ってたのも。
 そのあと住民の避難完了を聞いてから「ゆるゆると」解体作業を再開したのも。
 休憩、してたからなんだ。

 作業再開時に防護服を着なおさなかったのはだめだったのかもしれないけれど。
 きっと疲れ切ってただろうから、とても責める気にはなれません……。

「今、住民を避難させてる。せめてそれが完了するまでは休め」
「りょーかいです♪」

 私は準備していた文の最後を書き換える。

-『萩原さんに、防護服を脱ぎっぱなしにしたことを反省させてあげましょう。』

 萩原さんを責める気なんてないのに、今は余裕がないからこれくらいしか浮かばない。

 全然うっかりとかじゃなかったんだ。萩原さんの軽いノリに偏見を持ってしまっていた。
 こんな文でごめんなさい、萩原さん……。

 そしてメモを上書き保存した後、私は諸伏さんと降谷さんのグループにメッセージを打ち込み始める。

-『機動隊の人たちが見えました』
-『声を出すわけにはいかないので、これ以降のご連絡はLINEで失礼します』

 諸伏さんのお返事はインカムからの『了解』という音声だった。
 降谷さんの声は返ってこないけどすぐに既読2がついた。きっと私なんかよりずっと早く現地に着いていたんだろうな。
 そう思っていると。

『……こちら第一現場。機動隊は完全に撤収して行った。松田は解体完了したらしい』

 降谷さんの声がした。

『よしっ、さすが松田』
『第二現場はどうだ』

 私はメッセージを作成する。

-『どうやらとても手こずっておられたようです』
-『トラップが多いと聞こえました』
-『タイマーが止まってることはお聞きになり
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