第二章
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そうして夫が帰って来ると子供達と一緒にご馳走で迎えたが次の日。
「おじや作ったからね」
「いただくわね」
風邪で熱を出して寝込んで見舞いに来た母にリビングで卵を入れて鶏肉や人参。玉葱、生姜に大蒜をじっくりと煮込んである雑炊を食べつつ応えた。パジャマの上からどてらを着ていて如何にもという格好になっている。
「今から」
「言ったでしょ、頑張り過ぎだって」
「それがよくなかったのね」
「頑張り過ぎると体力なくなって」
その分消耗してというのだ。
「それで終わった時にね」
「あの時凄い気が抜けたわ」
夫が帰ってきた時にというのだ。
「本当に」
「そこでね、体力落ちてると」
そうなっていると、というのだ。
「今みたいになるから」
「よくないのね」
「これでわかったわね」
「よくわかったわ」
「体調崩したら元も子もないから」
だからだというのだ。
「本当にね」
「気を付けることね」
「そうしてね、これからは」
「お母さんもそうしたことあったのね」
「あんたが生まれてお父さんが最初に出張した時にね」
「そうだったのね」
「それからは気を付ける様になったから」
だからだというのだ。
「言ったしあんたもわかったわね」
「これでね」
「じゃあこれからはね」
「気を付けるわ」
母に答えて雑炊を食べた、その雑炊は美味く熱いだけでなく栄養も豊富で風邪はその日のうちに治った。
そうして以後は夫が出張しても普段通りにいった、すると体調はそのままでしかもだった。
優しい顔で黒髪をセットした長身で痩せた夫も父親そっくりの息子も母親そっくりの娘も笑顔で言った。
「お母さん元気で何よりだな」
「うん、お母さんが元気でないとね」
「心配するからね」
「いつも通りでいてくれたらな」
「僕達も嬉しいよ」
「このままずっと一緒にいたいわ」
家族もこう言った、それで美琴は健康に気を付けて頑張る様になった。そうして健康に一家で幸せな生活を送ったのだった。
頑張るお母さん 完
２０２４・９・１５
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