第二話
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ま食堂に向かおうとする。俊司もついて行こうとするが、なぜか二人が面白そうな目でこっちを見てくるので立ちあがるのをやめてしまった。
「な……なんですか?」
「君はそのままね? 妖夢起きちゃうから」
「あ……」
妖夢は依然として起きる気配がなく、俊司の肩に頭を載せながらスゥスゥと寝息をたてていた。主人が目を覚ましたというのに、今度は従者が目を覚まさないのかと俊司は少し呆れていた。まあそれだけ彼女は無理をしていたということなのだろうが。
「じゃあ、妖夢よろしくね? え〜っと、俊司君?」
「……はい」
涙目の俊司をくすくすと笑いながら、幽々子と紫は去って行った。
その数分後
「んっ……あれ……私……幽々子様……あれ? ……いない?」
ぐっすり寝むていた妖夢はようやく目を覚ましたかと思うと、誰も寝ていない布団を見てそう呟いた。
「……おはよう妖夢」
「……ふぇ?」
ふと隣を見てみると、なぜかひきつった顔をした俊司がこっちを見ていた。
「え……俊司さん……幽々子様は?」
ぼんやりとしたまま妖夢はそう尋ねてみる。彼曰く幽々子は目を覚ますと台所に向かったとのことだ。だが彼女に幽々子が台所に向かったという記憶はない。
「私……なにしてました?」
「……寝てた」
試しに聞いてみると予想通りの答えが帰ってくる。この時点でいろいろ言いたくなってきたが、まだ気になることがある。自分は座ったまま寝ていたのかということだ。
「どこで……寝てました……?」
「俺の肩に頭をのっけて……」
「え……あ……ええ!?」
「あはは……」
俊司の笑顔は完全にひきつっていた。申し訳ないという意味もあればこの後の展開が分かっているようだ。しかし今の返答で思考が吹き飛んだ彼女はそんなことは気にしていられない。顔を真っ赤に染め上げた後、俊司を突き飛ばして走り去ったことは言うまでもなかった。
妖夢が走り去った後、俊司はある部屋を訪れていた。
「失礼します……あれっ、慧音さんと永琳さんじゃないですか……おじゃまでしたか?」
部屋の中に入ると白髪でロングヘアーを三つ編みでまとめた女性と、同じく白髪でストレートのロングヘアーをした幽々子の治療を行った永遠亭の医者『八意 永琳』と人間の里で寺子屋をしていた『上白沢 慧音』が、霊夢と何か話をしていた。
「いいや……別にかまわないが何か用か?」
俊司は二人に霊夢と話をしたいと伝えると席をはずそうかと尋ねてくる。別にそこまで秘密にする話でもなかったので、俊司はこのままでいいと言ってその場に座った。
「聞きたいのは博麗大結界についてなんだ。かまわないかな?」
「別にいいけど……」
「なるほど……博麗大結界は私も少し気になってたんだ。なにせこれだけの外来人が突然現れたからね」
慧音の言う
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ