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ロミトラ対象、降谷さんの協力者になる。
2.降谷さんの刻苦。
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----------------------------------- case : Furuya
 
 ……一度情を交わしたくらいで彼女はきっとまだ堕ちていない。
 だから、休日である今日を利用して、ゆっくりじっくり、堕としてしまおう。
 先に身体を重ねた分ハードルは低くなっているはずだ。
 彼女は『きらい』とは言いながら、完全な拒絶の目をしていなかったから。
 人の目はそうそう嘘をつけない。
 
(本当に絆されてたのか。偽物な『俺』に)
 
 チョロい人間だ。そう、心配してしまうくらいには。
 そんな情けない一般市民を、堕とすからには守り抜いてみせるから、だから。
 
(頼むから、話してくれ)
 
 寝ている彼女をしっかり腕に収めて、その頬をするすると撫でる。
 
 少しして、彼女はぼんやりと目を開いた。
 
----------------------------------- case : Reincarnator

 これはどういう状況なのでしょうか(再)。

 いや、覚えてます、覚えてますけど、なんでこうなってしまったんでしょう。絶望しかありません。
 
 情緒が吹き飛んだ私はただただ顔を覆うしかできない。
 ゴリラさんがしっかり腕で抱き込んでしまっているから私なんかには逃げられそうにもありません。
 ええと、ええと。
 
 混乱しかなかった脳内は、安室さんがゆっくり頭を撫でてくれているのに気づき始めてから徐々に落ち着きを取り戻していった。
 
 こうなれば、考えることは。
 
 安室さんが私に近づいたのは十中八九あの件のせいだろう。
 今思えばバカとしか思わないけれど、明らかに『兵器』になるものを『防犯のため』という主張で形にしようとしてきてしまったのだ。そんなもの、目的が何であれ世に流通させたらどうなるかは一目瞭然なのに。ハイスペックになってさえ私はポンコツだった。死んでもバカは治らなかったらしい。
 ……いくら、小さい頃からずっとずっと、変態や色恋沙汰に悩まされてきたとは、いっても。これは、ないだろう。
 
 そう、残念ながら今世と前世は別人とかそういう感覚はない。なり代わったとかでもない。私は私なのだ。
 知らなかった、あるいは盲目だった愚かな部分が、もう一人の自分によって補完されて、ようやく少しだけまともになった。
 全部自分であり、自分が行ってきたことなのだという自覚がある。
 
 この自覚があるのだから。
 
 私がただしいと思う正義は、『櫛森汀』ではなく安室さんだ。
 
 ならば決まっている。
 不自然ではない程度にハニトラに引っ掛かって、安室さんに私がした悪いことを全部自白しよう。もしかしたら、言葉巧みに私に取引を持ち掛けてきたあの男のこ
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