第八幕その十二
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先生はこの日も薔薇園を楽しみました、そして午後には王子が研究室に来ましたが王子は先生からエンベルグさん達のお話を聞いてこんなことを言いました。
「ドイツの国花はヤグルマギクだね」
「あのお花も奇麗だね」
「そしてオーストリアはエーデルワイスだね」
「山に咲くね」
「どちらも奇麗だよね」
「うん、それぞれの国に国花があって」
そうであってというのです。
「そしてね」
「ドイツはヤグルマギクでね」
「オーストリアはエーデルワイスだよ」
「そうだね、いや僕どちらのお花も好きで」
それでというのです。
「憧れもね」
「持っているんだ」
「だってないからね」
「王子の国はアフリカだからね」
「どうしてもアフリカにはね」
「こうしたお花は縁がないね」
「特にエーデルワイスがね」
「あのお花は山に咲くね」
「欧州のね」
「だからだね」
「どうしてもね」
実際にというのです。
「憧れるんだ」
「そうなんだね」
「そう、ただね」
「ただ?」
「今は植物園でね」
「そうしたお花も観られるね」
「日本でもね」
先生は微笑んで応えました。
「同じだね」
「そうだよね」
「この学園の植物園に行っても」
「それでもね」
「観られるね」
「そうだよ、そしてね」
そのうえでというのです。
「僕は昨日エーデルワイスをね」
「観たね」
「そう、観てね」
そうしてというのです。
「楽しんだよ」
「それは何よりだね」
「今は先生は薔薇にかなり心を向けているけれど」
「それでもだね」
「そうしたお花達もね」
ヤグルマギクもエーデルワイスもというのです。
「好きでね」
「観てきたんだね」
「昨日ね」
「何かね」
先生は王子に微笑んでお話しました。
「エーデルワイスを観ていると」
「そうするとだね」
「どうもね」
これはというお顔で言うのでした。
「優しい気持ちになるね」
「先生いつも優しいけれど」
「いや、それなら普段以上にね」
「そうした気持ちになるんだ」
「そうなんだ、そして薔薇を観ると」
王子は笑顔で言いました。
「幸せで華やかな」
「そんな気持ちになるんだね」
「だから薔薇もね」
このお花もというのです。
「かなりね」
「好きなんだね」
「そうなんだ、色々なお花が好きで」
そうであってというのです。
「薔薇もね」
「好きだね」
「そしてね」
そしてというのです。
「僕も今度薔薇園に行って」
「薔薇を観るんだね」
「そうするよ」
こう言うのでした。
「是非ね」
「それはいいことだね、お花を観て悪いことはね」
「ないね」
「うん、ないよ」
実際にというのです。
「そうしてもね」
「だからだね」
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