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ドリトル先生と奇麗な薔薇達
第八幕その三

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「本当にね」
「そちらを真実と思って」
「誤解してしまうから」
「だからよね」
「そうだよ、日本でもあるしね」
 そうしたことはというのです。
「平家物語とかね」
「平家物語はあくまで物語で」
「真実じゃないね」
「史実とはかなり違うね」
「そうなんだ、まあ平家物語は薔薇とは関係ないけれどね」
 今最も観て考えているこのお花とはというのです。
「リチャード三世は物凄く関係あっても」
「関係あるのは沙羅双樹だね」
「あの物語のお花は」
「あちらよね」
「はじめの文章であるしね」 
 物語のそれにというのだ。
「花の色盛者必衰の理を表すってね」
「歌われてるからね」
「実際にね」
「お話の中で」
「だからね」
 それでというのです。
「あのお話のお花はね」
「そちらだね」
「薔薇じゃなくて」
「そうなるわね」
「そうだね、しかし平家物語も薔薇って感じではなくて」
 そうであってというのです。
「そしてね」
「そのうえでだよね」
「日本っていうとね」
「どうしても薔薇ってイメージじゃないけれど」
「今の華道には使う人がいるね」
「華道の美の中に取り入れようという挑戦と」
 それにというのです。
「考え付く独創性そして実現するまでの努力の全てがね」
「素晴らしいよね」
「本当に」
「何と言っても」
「全くだよ」
 実にと言う先生でした。
「よくぞだよ」
「やるものだね」
「実現する人は」
「本当にね」
「日本人はアレンジの才能も凄いからね」
 それでというのです。
「そうしたこともするよ。閃いたら」
「それを実現するからね」」
「物凄いものをどんどん生み出すよね」
「あらゆるジャンルでね」
「華道に薔薇を取り入れるなんて」 
 そして見事な芸術にすることはというのです。
「最高だよ、ただこれを実現することは」
「芸術として」
「そうするにはね」
「やっぱり努力が必要ね」
「相当な」
「そうだよ、それこそね」 
 まさにというのです。
「超人的とまで言っていい」
「そこまでの努力が必要で」
「生半可では出来ないわよね」
「やっぱり」
「この学園の華道部は中等部や高等部にもあるよ」
 即ち中学高校にというのです。
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