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ある白猫の生涯
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、俺を膝に乗せてブラッシングをしてくれていて

「あのね ミナツちゃん 9月に一度帰って来るって言っていたんだけど、やっぱり帰れないんだってー 岩ちゃんのことよろしくって・・・ だから 私が可愛がってあげるからね 元気出してよー」

 俺は、人間の女の子がこんなに大切に扱ってくれるなんて知らなかった。ミナツちゃんといい すずりちゃんといい・・・俺も、この子達を守らなきやーっと 感じていたのだ。

 その時、男の子が差し掛かって

「すずり 何だ ウチの猫と一緒なんか?」 ミナツちゃんの弟だ。

「そーだよ テッちゃん 何でここ通るの?」

「あぁ 部活の帰りに そばめし 食べに行った」

「ふふっ 口にソース付いている だらしないのー」

「うっ まぁー それより なんで ウチの猫と・・・」

「ウチの猫って言い方ないんじゃぁ無い? 岩ちゃんよ! ミナツちゃんも居ないし、テッちゃんが構ってあげないからー」

「そーいうわけちゃうけどー 猫ってさー 男には懐かないんだよー それに こいつはオスだからー」

『フガー』『そんなことないよ!  お前の扱いが雑なんだよー』と、俺はそっぽ向いていた。

「あのさー 扱い方が雑なんだって 岩ちゃんが言っているよ」

「そんなー すずり お前 岩の言うこと わかるんかー?」

「うん 最近 なんとなく この子が言いたいことわかるようになってきた 岩ちゃんも私の言うことわかるみたいよ」

「へっ お前なぁー 猫の世界に連れて行かれるぞー」と、捨て台詞で坂道を登って行った。その後、しばらく 俺はすずりちゃんに寄り添っていたのだ。この子とは、運命の出会いを感じていたのだ。

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