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噂の真実
第一章
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                噂の真実
 兵庫県のかつて田島と言われた地域にあるその高校でhある噂がある、その噂はというと。
「ええ、そんなの嘘に決まってるじゃない」
「信じないのねこの噂」
「信じないわよ」 
 長野芙美子、面長で切れ長の目と細長い眉と白い肌を持つ黒いロングヘアでスタイルのいい彼女はクラスメイトの黒川弥生子に話した。
「噂はあくまで噂だから」
「信じないのね」
「この目で見ないとね」
 黒いボブヘアで左の部分を髷にした小柄で丸顔で目と胸が大きな弥生子に話した。
「信じないわよ」
「夜の十二時に麓の山から鹿の群れが来て団体で不思議な踊りを踊るって」
「何よその噂」
 それこそというのだ。
「有り得ないでしょ」
「けれど見た人いるのよ」
「誰よそれ」
「何年か前に前の用務員さんがね」
「本当かしら。だったらね」
 芙美子は弥生子に笑って言った。
「夜の十二時ね」
「出るのはね」
「その時間によ」
 まさにその時にというのだ。
「学校に来てみましょう」
「この目で見るのね」
「そうよ、大体何よ」
 芙美子は笑ってこうも言った。
「山から鹿の群れが来て踊るって」
「不思議な踊りをね」
「そんなことないわよ」
「じゃあそんなことはないっていうのね」
「そうよ、そんな変なことはね」
 笑って言うのだった、そして信じないままだった。
 芙美子は弥生子と共に自分達が通っている高校に夜の十二時に行った、二人共自転車で通える距離だったのでいつもそれで通学しているのでこの時もそうした。
 そして行ってみたがこの時もだった。
「ないわよ」
「今もそう言うのね」
「言うわよ」
 弥生子に笑って言うのだった。
「だってね」
「噂だから」
「大体ね」
 閉じられた校門の前に自転車を停めつつ話した。
「鹿が山から学校に来てよ」
「群れで踊るなんて」
「そんなこと有り得ないから」
「普通に考えたらそうだけれどね」
「やる意味わからないし。グラウンドをディスコにするの?」
「そうじゃないかしら」
 弥生子は考えつつ答えた、二人共今はラフな家のジャージ姿である。
「やっぱり」
「余計に有り得ないわよ、もうすぐ十二時だけれど」
 スマートフォンの時間を確認するとそうだった。
「絶対によ」
「何もないっていうのね」
「そうよ、何もないの見てから帰りましょう」
 弥生子に笑って話した、そしてスマートフォンの時間で十二時になったところで校門から校庭を見て何もない夜のグラウンドを見て言おうとしたが。
 ここでだ、不意にだった。
 牛の頭で着物を着た女が二人のところに来て言ってきた。
「あの、校門開けていいでしょうか」
「えっ、まさか」
「この人って」
「はい、牛
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