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『外伝:青』崩壊した世界に来たけど僕はここでもお栄ちゃんにいじめられる
お兄様としてのプライドを徹底的に破壊する話《前編》
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くても今ここではできない。
少なくとも妹が見てる目の前では、絶対に。
「わ、わん…。」
そうしておしっこはいいからもう行こうよ、とでも言いたげにマイは勝手に歩き出し紐を引っ張る。
ああそうかい。
「…。」
紐を引っ張り返す。
そうして無理矢理足元に引っ張って来たマイの前髪を掴み、目を合わせた。
「おい。」
「わ、わん…。」
「何ご主人様より先行こうとしてんだい?」
「きょ、今日は僕…おしっこ平気だから」
「し ろ 。」
「…へ?」
「するんだよ。膀胱空っぽだとしても、ご主人様がしろっつったらするんだよ、分かんねぇのかい?え?」
ドスの効いた声で脅してやる。
もしこれで言うことを聞かなければ酷いことが待ってる。
そういうことは身体に刻み込んでやったから理解したんだろう。
マイは渋々電柱のそばまで行き、片足をあげる。
「ん…んっ。」
力んで少しすると、ちょろちょろと尿が出始めた。
「……。」
ギュッと目を瞑って、下腹部に力を込めて早く排尿し終わるように頑張っているのが分かる。
はずかしいもんナァ?自分のことを慕ってくれてる、大切な妹の前で小便垂れ流すのは。
「…!」
「はい、目を逸らしちゃダーメ?お兄様がおしっこするところ、ぜーんぶ見ててあげなさいな?」
マイの恥じらいを察してか、ごっほは目を背ける。
しかしあびいがそうはさせない。
両手で顔を固定し、嫌でもマイの恥ずかしい姿を見せる。
「く…うぅ…っ!」
見られているマイは顔が真っ赤だ。
ああ、久しぶりだ。
マイがこんなに恥じらう姿は。
?
それから、いつもの公園に到着。
「ああ北斎さん、こんばんは。」
「よう。お宅のわんちゃんは元気そうじゃないか。」
先に来ていた同業者に挨拶を返す。
彼はいつものマイを見て、それからもう1匹の犬にも気付いた。
「おや、新しいわんちゃんですか。」
「ええそうなの!ゴッホちゃんっていって、このマゾ犬さんの妹なの!」
「へぇ…キミは?」
「私はアビー!この救いようのないマゾ犬2匹の飼い主よ!とはいっても本当の飼い主はお栄さんなのだけれど、私は第二のご主人様なの!」
と、少女特有の屈託の無い笑顔を振り撒くあびい。
その純新無垢な笑顔と話の内容はあまりにもかけ離れているものの、同業者はうんうんと頷いた。
「そっかぁ…愛されてるんだねぇ…。」
そういい、彼も自分の犬をヨシヨシと撫でる。
「さて、行こうか蘭丸。向こうでたっぷり愛してあげるからね。」
「わんわん!わう!」
「はははっ、こらこら。」
犬と言っても勿論、ここにいるからには普通の犬じゃないが。
さて、
「マゾ犬。」
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