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Fate/WizarDragonknight
お前とは違う
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べきと判断したのだろう。
 可奈美とえりかを地面に投げ捨て、ウィザードを背後から狙う。

(こいつらは、ヤマタノオロチの意思があるのか……それともグレムリンに完全に操られているのか……どっちなんだろうな)

 そんなことを思いながら、ウィザードはそのヤマタノオロチの八本の顔一つ一つを目視。
 全身に宿る風の魔力を放出し、蛇たちを一気に吹き上げる。

「恐れ入ったよ……ハルト君」

 グレムリンは風の中からヤマタノオロチを引き抜きながら首を振った。

「これだけの力があるんなら、君も聖杯戦争を簡単に勝ち抜けそうじゃない? やっぱり君も人間になりたいから、凄い力を手に入れたんだ。僕と同じだね」
「何度も言わせるな……俺はお前とは違う」

 ウィザードは、さらに右手の指輪を入れかえる。
 ウィザードにとって大切な指輪。可奈美が偶然作り上げたものの、それがウィザードを救うきっかけになったもの。

「これは、この戦いを止めるための力だ!」

 ウィザードはその指輪をウィザードライバーに押し当てる。

『チョーイイネ スペシャル サイコー』

 翡翠の魔法陣が、ウィザードの背中に宿る。
 すると、同じく翡翠のドラゴンの幻影が飛び出す。ドラゴンの幻影はそのままウィザードの背中に吸収される。
 すると、魔法陣を起点に、ウィザードの背に大きな黒い翼が広がる。それは大きくその身を広げることで、周囲へ緑の風をより吹き荒せていく。

「へえ……」

 グレムリンは舌を巻く。

「ウィザードなのに、随分とファントムらしくなったじゃん」
「……」

 ウィザードは言葉を返さない。
 複製したウィザーソードガンと合わせて二本の剣を構えたウィザードは、そのまま翼を羽ばたかせる。
 竜巻を巻き起こしながら、ウィザードは一気に上昇。ウィザーソードガンを逆手持ちに持ち替え、急降下。
 二体のヤマタノオロチを切り裂き、それに拘束されていた可奈美とえりかを降下中に受け止める。

「うおっ……!」
「た、助かりました……!」

 可奈美とえりかは口を丸くしていた。
 ウィザードはすぐに立ち上がり、新たな指輪を手にする。

『エクステンド プリーズ』

 同時に、八体のヤマタノオロチの首が一斉にウィザードへ向かってくる。
 だが、伸縮の指輪によって、ウィザードの両腕は凄まじい柔軟性を発揮した。
 動かす腕がまさに竜巻のように荒れ狂い、八体の蛇の猛攻を凌いでいく。
 さらに、翼を駆使して高速で飛行。
 ヤマタノオロチの頭を弾き上げ、次々に切り裂いていく。
 その本体であるグレムリンは、ウィザードの素早さに付いて行けない。
 元々の彼のスペックならば、この風のウィザード以上の速度で動けただろう。だが、
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