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現実世界は理不尽に満ちている!
第72話「テレザート星の封印、必ず完遂してみせる」
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迎撃するが半分以上もの撃ち漏らしてしまい、ミサイル戦艦より放たれた巨大ミサイルは命中した。すると鮮やかで爆炎を生み出し、前方の敵艦隊の内の60隻が大破した。

 そのブリリアンス艦らを、ゴーランド艦隊は優先して攻撃を開始した。前列のミサイル戦艦から、巨大ミサイルと多数の対艦ミサイルが放たれる。

 ミサイル戦艦のみで構成されているゴーランド艦隊は、正面からのぶつかり合いに特化している艦隊だ。巨大ミサイルを筆頭に多数のミサイルは前方に装備してこそ、その真価を発揮する。

 「ほう、攻勢を強めたか」

 口元を緩めたその時だった。悲痛さの色を浮かべる、アイルノーツからの通信が入る。

 『ゴーランド提督、我が軍の被害拡大。私のメダルーサ級は現在、敵兵に侵入されました。このままでは制圧され、敗北してしまう恐れがあります』

 一泊置いたアイルノーツは提案する。

 『《破滅の矢》で、我々ごと撃滅していただけないでしょうか』

 その提案に、ゴーランドは軽く驚いた。自分達ごと撃滅して欲しいと提案してきたのは、アイルノーツで初めてだった。
 いや、それだけではない。メダルーサ級を旗艦とした100隻の直掩艦隊が、まさかここまで被害が拡大してしまうとは。

 「ブリリアンスの奇襲部隊、やりおるな」

 そう称賛していたその時だった。

 「ゴ、ゴーランド。ブリリアンスの奇襲部隊が、〈テレサ〉を開放してしまい…」

 その報告に蒼ざめるノルに、ゴーランドは一喝した。

 「狼狽えるな、馬鹿者!」

 ビクッと一瞬震えるノル。
 ゴーランドは言葉を並べ、幼生体を卒業したばかりの「後継者」を落ち着かせる。

 「忘れたか、陸戦師団がいる限り敗北は無い。我らの相手は前方のブリリアンスだ、見誤るでない」

 冷静の色を取り戻したノルは、ゴーランドへ謝罪する。

 「見苦しい姿でした、申し訳ありません」

 一瞥しないゴーランドは、頷きを以って応えた。

 「我らの戦は大胆にして緻密。戦いの始まる前から、布石は打たれている」
 
 艦隊による攻撃を継続するよう命令したゴーランドは、続けて新たな指示を出した。

 「〈ゴーランド〉回頭せよ、《破滅の矢》を放て!」

 『ありがとうございます!―――』

 「通信、途絶えました」

 本来ならば直掩艦隊に袋叩きにさせる予定であったが、止むを得ない。封印作業をやり直さなければならないデメリットもあるが、こればかりは仕方ない。

 それに、だ。
 ガトランティスの為に―――大帝の為に死ねるのは、とても誉れで名誉な事なのだ。

 最後方に位置する〈ゴーランド〉は回頭を終えると、ゴーランドは発射命令を下した。
 
 「《破滅の矢》、発
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