第69話「惑星の崩壊と運命を共にしてください」
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…破壊しちゃったんだよなぁ」
チラッと視線を”それ”に見やる。
”それ”はブリリアンスの亜空間ゲートの隣にあって、”それ”は―――ブリリアンスによって破壊されたアケーリアスの亜空間ゲートであった。
そう。
凄い最近に自分が破壊命令をうっかり出した結果、命令通り破壊されてしまった―――アケーリアス製亜空間ゲートの成れの果てなのだ。
「そうですね、貴女は破壊しましたもんね」
自分と同じく乗艦している我が娘―――スラクルが、微笑みを向けて来ている。
声音は全く違うが。
「……」
……いや正直、悪気は無かったというか。
……ただその、あれだな、うん、純粋に子供心だったというか。
……アケーリアスが造り出した亜空間ゲート、破壊出来るかなぁと口走っただけというか。
「安心してください。私は何も気にしてません。……ふざけるなよこのアホが馬鹿ですよねそうですよね無能ギルド長あげく娘を放置育成し気分で育てる駄目母親」
………はい。
我が娘スラクルに、こってり叱られました。
………あれ、おかしいな。
急に涙が、溢れ出てるなぁ。止まらないなぁ……ドウシテダ。
「宰相閣下、ゲート開門シマス」
「ふぅ、…ん?…結構、突入を開始してください」
「ワタシハギルド長ナノ二」
「あ?」
辛い。ガラスの心が砕かれた。
自暴自棄となったスヴェートが美酒を飲む中、艦隊はゲートに突入した。
………
……
…
こうして、テストは見事成功を収めた。
ゲート内はアケーリアス製亜空間ゲートと同じく、雷や竜巻、そして吹き荒れる風が常に発生。
ブリリアンス製亜空間ゲートを抜けた瞬間、視界いっぱいに映る光に目が眩む。
その視界に映るのは、宙一杯に溢れんばかりの星の輝きであった。
背後にはブリリアンス製亜空間ゲート。
そして、正面には天の川銀河が存在する。
艦橋の面々からは声が上がり、各々が決して小さくない喜びを上げる。
「申し訳ありません。言い過ぎました。お許しください」
「本当二、ヒッグ!!嫌ッテナイノカー!!ヒッグ!!」
「はい。………鼻血でそう」
そんな中、母娘は仲直りをしていた。抱擁を熱くしていたその時だった。
『ラウラだ3号だ!助けてくれ!私は今、訳あって《シュトラバーゼ》にいるんだがな、今まさに〈ヤマト〉から波動砲が放たれようとしている!とにかく助けてくれ!?』
投影スクリーンに映る3号が、助けを求めてきたのだ。
ギルド長の娘であるスラクルは舌打ちすると、通信を切るよう指令した。
『おいこら、オリジナル1号と熱く抱擁しているスラクル
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