第68話「タスケテ〜」
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込んでろ!私は今、それどころではないのだぞ!
「この私に、見せるがよい」
チャンネルを切り替えるように、蘇生体との共有を遮断したズォーダー。
落ち着け、落ち着くんだ私。
まだ私が、蘇生体であるという確証は無い。そもそも私は、死んでいないのだ。だから、大丈夫な筈……ん?
ふと私は、ズォーダーが操っている教授に生じている異変に気づいた。
彼の身体から、湯気が立ち昇っているのだ。それはまるで、細胞全体が熱を発し温度を急上昇させているかのよう。
そう、これを例えるならば、生物爆弾が爆発する前兆。
……ん、前兆?そうか、前兆か………爆発する前兆!?
マズイマズイ、思わず血の気が引いてしまった私は悪くない筈だ!
「この身体も蘇生体。我が兵士と同じく、自らを炎と化すことが出来る」
どれ程の威力だ。
手榴弾級か、ニトロセル級か、それとも……あぁもうッ、分からん!
「古代進よ、1隻だけ助けてやる。選択しなければ3隻とも機関を損傷し、この星の崩壊と運命を共にする」
青白く輝く教授は、その輝きを増すばかりだ。
撃つべきか、いやしかし…あぁもうッ!
こうなったらもうヤケだ、思い切って行動してやる!
「足音、だと?」
蘇生体である教授に近づいた私は銃口を向けると、即座に引き金を引く。発砲音を抑制するサプレッサー特有の音が、耳に入る。
「…は?」
「教授が倒れた?!」
たった一発だぞ?倒れるとは情けない…。
そんな貴方に、銃弾を更にプレゼント!値段は無料!
「な、何g…ガハッ!」
青白い光を発していた蘇生体の教授は、輝きを失いつつある。これはつまり、爆発の前兆が無くなりつつあるという証明か…?
「古代!助けに来たz…教授!?」
「斎藤!どうして此処に…?」
「親父さん―――土方さんの指示でな。にしても、あれは…」
「教授は人間爆弾で、たったいま爆発しようとしていた。しかしどういう訳か、突然と倒れた。…そうだ、そうだッ」
「古代?」
「選ばないと、俺が早く!でないと、雪が…!」
「おいどうしたんだ、待てよ!…あぁクソッ、足が早いぜ!」
ホラホラどうした。爆発、出来ないのか?
「お…お前…は…」
さぁさぁズォーダー、まだまだマガジンがあるんだ。プレゼント、受け取ってくれ。
それにしても、撃つのって楽しい。相手が蘇生体でよかったと思う今日この頃である。
「ブ…ブr…」
おっ、魚のようにピクピクしている。凄い凄い。お礼に、銃弾のおかわりを進呈してやろう。
リロードを終えた私は21発の銃弾をプレゼントし、最後のマガジンに交換
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