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現実世界は理不尽に満ちている!
第68話「タスケテ〜」
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 それはまるで聖女のような彼女の正体は、テレサだと断じた。あまりにも、神々しいかったからだ。

 幻視は終わり、視界は元通りとなった。
 
 それにしても、だ。その、まぁ、なんだ…。
 私としては、服を着ろよツッコミをしたいところである。女神でなければ、通報案件だ。

 しかし、最後に出てきたテレサ。
 ガトランティスとは、いったいどのような関係なのか。気になるな。まさかだがズォーダー、「《テレザート》の封印を破ったぞ♪」を自慢したい訳ではあるまい。

 「フフっ、フフフフ!」

 …本当に、溜息が出そうだ。

 突如と笑い声を上げるズォーダー。笑みが凄い。
 他のガトランティス人はどうだか知らないが、喜怒哀楽が激しいのではないか。オリジナル1号―――ギルド長スヴェートと、よい勝負になりそうな程だ。

 もう、あれだ。
 此処に、用は無くなったな。隠し持っていた拳銃を取り出して、教授を撃つか。

 そうと決まれば、早速だ。
 旧式の拳銃―――グロック17を取り出し、同じく隠し持っていたサイレンサーを銃身に装着する。

 サイレンサー拳銃となったグロック17の銃口を、教授へと狙いを定める。旧式の拳銃は本来であれば薬莢で排出されるが、ケースレス弾であればそういう心配は皆無。つまりは、バレない。

 すまないな、教授。
 分かるんだ、この私には。もはやお前は、もう助からないのだと。助かる見込みは無いのだと。だから、いいよな。撃ってもいいよな。

 安全装置を解除し、指をトリガーに掛ける。
 レディーパーフェクトリー、準備は完全に整った。では、撃ちま〜す!

 「見せてやろう。お前の愛―――古代進の愛が何を救い、何を救うのか」

 「こ、これは…!?」

 そう意気込んだは良いものの、私は撃てないでいる。
 気になってしまう。いったい、何を企んでいるのかを。

 トリガーへ掛けていた指を引いた私は、ズォーダーを見つめた。

 「地球の避難民を乗せたガミラス艦に、屍より造られし蘇生体を潜り込ませた」

 蘇生体?
 聞いたことが無い単語だ。
 
 ズォーダーを見つめていた私だったが、またもや視界が変化した。
 これは、ガミラス艦の内部のようだ。展望室なのだろう、《シュトラバーゼ》の大地が確認出来る。その内部には避難民と、引率する森雪の姿もあった。

 「ゆ、雪!」

 蘇生体とやらの視界を借り、共有させているのか。残る2隻の様子も、その気になれば共有出来るのだろう。
 …ん、共有?……私、蘇生体とやらで無いよな。ゾッと震えてきてしまった。クソゥ、銃口がブレてしまうではないか。
 
 ―――う〜ん、どれも美味しいそうだ。
 
 シャラップ!黙れ!
 引っ
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