暁 〜小説投稿サイト〜
現実世界は理不尽に満ちている!
第67話
[4/4]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
”鎮圧”しないと。

 「我らは、一個体として生殖能力を持たない。故に、愛という鎖から自由にいられる。我らこそが、この宇宙に真の調和をもたらす」

 古代の問いに答えないズォーダーだが、笑ったのだからそうなのだろう。怖い怖い。

 「我が意のままに」

 さも当然で結論だと、ズォーダーは断言した。それほどまでに、信念が固いようだ。
 
 「テレサに呼ばれし―――〈ヤマト〉の戦士よ」

 古代を呼んだズォーダーは続ける。嘲笑いながら。

 「いや、本当に呼ばれし者と言えるのか?」

 それに対し、古代は訳が分からないばかりに声を荒げる。

 「何を言ってるんだ?!」

 私もだ。
 何を言っているんだろうか、ズォーダーは。

 「憐れな」

 その憐れ、ブーメランとして返そう。

 「感情という毒に冒され、道に迷いし者……愛とは何たるか知らぬというのに。愛故に人は死に、星は壊れ、宇宙は滅びる」

 その声音は、どこか満足げな色だった。
 私からすれば、その逆である。この荒らしが!バーカバーカ!

 「お前はこれまで、多くの大事なものを失って来た。だから、人一倍恐れている。愛する者が死に逝くことを。―――そうだろう、古代進?」

 名前がバレている古代。
 どこで知った。憑依している教授から得たのか。
 個人情報保護が働いていない。…ひぇ。

 「辛かろう。そうして失う恐怖を抱えて生き続けるのは。ならば縋れ、我らガトランティスに」

 古代は睨みつけている。
 ズォーダー、お前がしていることは浄化主義のそれだ。
 オリジナル1号でさえ、WOSゲームのとある世界線でしか実行していない事。その世界線にて浄化プレイに勤しんでいた彼女も、呆れる他ない。
 
 未だニヤリしているズォーダーよ。
 地球に攻め込んで来たら覚悟しておけ、コテンパンにしてやるからな。
 荒らし死すべし慈悲は無い、オリジナル0号と同じく好きな言葉である。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ