第58話「へるぷみ〜」
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完食した3号。どうせ誤報だろうと笑う3号は見渡すと、首を小さく傾げた。
軍人が、避難誘導をしているからだ。何故に避難誘導をしているのだろうか、今日は訓練だったか。疑問に思う3号に、ポニーテルヘアが特徴的な女の軍人から声が掛かる。
「アンタ何してんだ、さっさと逃げるよ!」
逃げるって何に、と問おうとした3号は視線を空へ向けた。空気を裂けるような音が、聞こえたからだ。そして、”それ”を目視する彼女は、フッと諦めの笑みを浮かべた。どうやら私、死ぬかもしれない。守備隊はどうした守備隊は…あ、そういえば現在パトロールしてるからいないんだった……。
3号は目視している”それ”を見て、棒読みで助けを乞う。
「へるぷみ〜」
目視した”それ”は、カブトガニに似たガトランティスの攻撃機―――〈デスバテーター〉であった。それは1機2機ではなく、多数の〈デスバテーター〉がスタジアムの上方を我が物顔で空を飛んでいる。そして、続々と降下しミサイルを放とうとしていた。
「あぁもうっ、アンタ行くよ!」
「へるぷみ〜」
「今助けてるでしょうが!?」
女の軍人に手を引かれた3号は、3回目の「へるぷみ〜」を口から出したのだった。
―――ブリリアンス・ギルド駐地球大使館。
「最高機密文書、早く本部に届かないかなぁ」
本日の仕事を終えたブリリアンス大使―――2号は笑みを浮かべ、1人でチェスをしながら口にした。
―――《ブリリアンス星》。
「星は青かった」
宇宙服を着用していない白髪オッドアイの女性―――ギルド長スヴェートは、はいチ〜ズ!、と自撮り写真をしていた。なお、その直後に突如と自然落下したギルド長を救うため、救助隊が即座に派遣された。
「し、死ぬかと思った…」
そして無事に、真っ青な顔をするギルド長は助かった。その後、集中治療室へ運ばれた。彼女は本当、何をしたいんだろうと呆れた想いでいっぱいなスラクルであった。
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