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現実世界は理不尽に満ちている!
第49話「テスト」
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現した。つまりは…。

 「〈フォックスアハト〉より通信。〈DSー1〉、ワープ成功です」

 その報告を聞いたスヴェートは赤ワイン片手にニヤリとした笑みを浮かべ、スラクルはホっと安堵の息を出した。

 「〈DSー1〉前方、惑星《デュントス》を確認。テスト砲撃目標です」

 「〈DSー1〉、主砲発射準備」

 最後に、緑豊かな惑星《デュントス》へ、〈DSー1〉の主砲を発射するテストを行う。〈DSー1〉の真髄を確かめる為である。

 ここで、スヴェートは変更した。主砲を最大出力ではなく一撃のエネルギーを三分の一に抑え、3回に分けて砲撃を行うよう砲術班に命令を出したのだ。命令が出されるや発射シーケンスを即座に実行され、《デュントス》へ向けてトリガーが引かれた。〈DSー1〉の主砲にエネルギーが充填されてゆく。眩しいとも思える光が一閃するとエメラルドグリーン色の極光が放たれ、その光は一直線に《デュントス》へと降り注ぐ。

 発射された主砲の一撃目は大気が蒸発し、地表の全てが焼き尽くしたことで惑星の全生物―――エイリアンが死に絶える。
 二撃目では地殻が捲れ上がり、全ての火山が大爆発を引き起こす。三撃目のエネルギーが充電される間、〈DSー1〉は惑星が崩壊する過程をじっくりと観察。そして、充電が完了した主砲から三撃目が放たれる。この三撃目が、とどめとなる。幾つもの欠片に分裂した《デュントス》は、宇宙の屑となったのだ。

 「目標《デュントス》、破壊を確認」

 「重力井戸発生なれど、〈DSー1〉に支障は認められず」

 その報告を聞いたスヴェートは優雅に赤ワインを飲み、スラクルはゴクンっと口に溜まっていた唾を飲み込んだ。

 「テスト、終了」

 こうして、地球・ガミラス・イスカンダルの与り知らぬところで、ワープと惑星破壊のテストが終了した。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 《ある日のギルド長》

 惑星破壊兵器が、遂に完成した!惑星破壊兵器の真髄を、惑星《デュントス》で試すのだ。予定は既に組み込んでいる。楽しみだなぁ。
 本当なら死刑囚が収監されている惑星《ファルコム》で試そうと我が娘―――スラクルに提案したのだが、説教されてしまった。スラクルは笑顔で、私を殴った。ほっぺが痛かった。殴るなんて酷い。死刑囚なのだから別に死んでもよいだろうに。何が悪いのだろうか。

 第八浮遊大陸の作戦前も、艦隊編成を提案したのだが却下されてしまった。何がいけなかったんだ…。

 「で、あるからして―――」

 そして何故か私は、道徳の授業を強制的に受けさせられている。生徒は私で、先生は我が娘である。いや、私に道徳の授業は必要ないだろう。倫理観も問題ない筈だ。
 授業を受けてますよ〜のフリをしつつ、そっと
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