第48話「就役式典」
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設えた切り立つカタパルトへ近づくと、一斉にメインエンジン―――波動機関を点火すると共に唸りを上げた。カタパルトを駆け上がり、船体を支えるガントリーが次々と外れると、波動機関の輝きを放ちながら4隻は青空へと舞い上がる。
やがて全長400mを超えるアンドロメダ級は艦首前方にワープゲートを形成するや、それぞれのワープゲートへ入り、そして消えていった。観衆は万雷の拍手を送り、歓声を上げた。
こうして、就役式典は終了したのであった。
―――ブリリアンス・ギルド駐地球大使館。
アンドロメダ級4隻の就役式典が終了した後、大使館に戻ったブリリアンス大使である黒髪の女性―――リンガルは執務室を警備する生体アンドロイドに扉に開けさせ、ネクタイの位置を直しながら入室する。入室を確認した生体アンドロイド―――彼女は、扉を閉めた。
「飲み物の用意を頼む」
給仕ドロイドにそう言ったリンガルは、扉から見て正面の向かい側にある執務机の椅子へ深く座る。さて、報せるとしようか。向こうも、待っているだろうし。給仕ドロイドから飲み物を受け取ったリンガルは、通信装置の通話ボタンを押した。
瞬間、端末上に小さなホログラムディスプレイに1人の人物が映し出される。サングラスに隠れたリンガルの赤い瞳が、ホログラムとなって投影されている人物―――ギルド長スヴェートへ向けられた。
『さて、聞こうか。―――2号』
2号と呼ばれたリンガルは掛けていたサングラスを取り、机に置いた。
「では、話そう」
2号と呼ばれたリンガルの顔は―――スヴェートと瓜二つの顔をしていた。
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