第32話「私が何をしたというんだ!」
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えることは出来なかった。
砲撃を受けてなおピンピンしている敵旗艦〈メガルーダ〉に、艦長代理とスヴェートは一筋縄ではいかないと感じた。
しかし、敵旗艦〈メガルーダ〉左舷艦首への着弾だが、実は予想外の損害を与えることに成功していたのだ。
―――ガトランティス艦隊旗艦〈メガルーダ〉。
「転送投擲機、破損。使用不能です!」
予想外の被害に、ダガームは憤った。
「お、おのれぇ…!」
火焔直撃砲を優位に立たせる為の転送投擲機が使用不能となったのだ。二基一組で使ってこそ、安定した空間転移でアウトレンジ攻撃が出来る火焔直撃砲だが、これではそれが出来ない。
「何故、前に出てしまった…!」
戦局を見渡すよう本隊後方に位置していた〈メガルーダ〉は、前進してしまったのが仇となった。〈ヤマト〉からすれば、それは好機だった。〈メガルーダ〉は、フィールドを消失したブリリアンス艦隊旗艦〈スラクル〉を五連装主砲でトドメを刺すべく前のめりになったのが駄目だった。その場で火焔直撃砲で撃滅する選択肢を選択すれば、どんなによかったか。
だが、後悔しても遅い。
「前衛艦隊、全滅!」
優位に立っていたのは、自分らの筈だ。それが何故…。不利に傾きつつある戦況に、ダガームは憤りを止めることは出来なかった。
「火焔直撃砲を耐える……あの楔型戦艦は化け物か!」
〈ヤマト〉もだ。〈ヤマト〉のみでガミラス帝国を打ち破った実力は、嘘ではなかったのだ。睨みつけていたダガームだったが、報告が入る。
「だ、大都督!パラカス機動部隊の被害甚大!」
「何だと!?艦載機編隊はどうしたのだ?!」
「敵艦載機との戦闘で八割以上が喪失しました!もはや、直掩機だけです!」
「何たることだ…!!」
連合艦隊の艦載機編隊の前に、パラカス機動部隊の艦載機隊は直掩機を除き全て撃墜された。
〈ヤマト〉とガミラス航空隊だけであれば、対処は出来たかもしれない。だがそれは、かの勢力―――ブリリアンスさえいなければ、だ。ブリリアンスは、150機ものヴァルチャー級と呼ばれるドロイドファイターを投入した。ブリリアンスを含めた合同航空隊の機数は、合計で約250。
パラカス機動部隊はヴァルチャー級によるミサイル攻撃を受けた他、神風特攻された。それによりパラカス隊所属の艦艇は次々と被弾、落伍しては爆炎に包まれるという惨状。パラカス機動部隊旗艦の空母〈キスカ〉は、中破状態の被害を受けていた。
「かくなるうえは……」
となれば、取る方法は1つしかない。
「本艦の艦首を星に向けよ!星の中枢をこの手で占拠するのだ!」
ダガームは、〈メガルーダ〉単独による星の制圧を決断した。
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