第23話「諦めたらそこで試合終了だろうが!ってイイよな」
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続け、最上階である4階に到着していた。
「クソぉぉぉおお!!」
勢いよく階段を駆け上がったメルヒは、固い壁を叩いた。無論、この程度で何も変えることなんぞ出来ず、彼の拳は痛みが走るだけだった。
この痛みの走りはまるで、こんな事をして何になると訴えているとようだ。あぁ、そうさ、何もならない。自分自身、こんな態度をとっているのが情けない事ぐらいは分かる。生まれながらのガミラス一等臣民であるメルヒは、二等臣民である古代達ザルツ人と対等に話しているバーガーの姿を見たくなかった。見たくなかったからラウンジを出たのだ。…自分だけが、グループに溶け込めていないように思えたから。
でも、どうすればいい?どうすればいいんだよ…。メルヒは葛藤する。
葛藤していたその時だ、メルヒにフッと右から冷たい風が吹きつけた。…何だ?こんなところに窓なんかあったか?
「こ、これは…!?」
メルヒは目を見開いた。無理はない。何故ならば先程叩いた壁には無かった筈なのに、1つの扉があったのだから。扉は開いており、屋上へ続く階段なのか、5階へ続く階段なのか、細長い金属製の階段が上へと続いていた。
「無理しないで、メルヒ」
そして、その中間には1人の女性が手を組みながら目を閉じ、静かに座っていた。
「ね、ネレディア大佐…」
その女性はネレディア・リッケ。ラウンジに集まらかった人物だ。メルヒは思う、何故そこに…。
「お腹、空いているんでしょう?」
その言葉と共に目を開けるネレディア。
メルヒは気づかなかった。普通ならば、気付く筈だった事に。いや、寧ろ気づけない程に深みに深みに、はまっていたといえよう。……目を開けた彼女の瞳が普段と違い、輝く白銀の瞳となっているのを、彼は気づかなかった。
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