暁 〜小説投稿サイト〜
現実世界は理不尽に満ちている!
第21話「皆、服装が変わってる件」
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とにしたのだ。スヴェートは「言うのが遅れたが、古代達・バーガー達に食糧を分ける」と伝えた。これにより少なくとも2周間、食糧問題は問題ない。もう1つは、朝7時に集まって全員の1日の行動予定を決定し、夕食時に情報交換を行う為だ。こうすることで情報を集約し、何か脱出の糸口を掴もうと考えたからだ。

 バーガーは4日間で自分達が調べた事を書き込んだ、このホテルの見取り図をテーブルに広げた。

 「このホテルは4階建てだ、それはお前らも知ってるだろう。エントランスに止まったままのエレベーターには11階までの階数表示はあるが、壊れているのか動力がねぇのか、どちらにせよ動かそうにも動かせねぇ」

 「これだけの広さがあれば、どこか壁を壊すことは出来ないのかしら?」

 戦闘糧食のブロックを小さくかじった新見は、身体を乗り出して見取り図を注視した。戦闘糧食は、古代達のが無くなってからスヴェートの食糧を分けることとなった。その為、戦闘糧食は古代達のを食べている。

 「それは無理だ。どこも壁が強固、金属の棒で殴ろうが銃を撃とうがビクともしなかったぜ」

 バーガーは苦笑いしつつ、肩を竦めた。バーガーの話を聞いたスヴェートは、お前も銃を使ったんだなという視線を向ける。その視線は一瞬だけ向けただけで、誰も気づいていないようだ。

 「そうすると、後は床か天井ってことよね」

 新見は推理を纏め、それを聞いた全員は彼女に頷く。
 そんな中、スヴェートは爆弾があれば楽なんだがなぁっと思っていた。それもその筈、爆弾という素晴らしき物があれば、壁を吹き飛ばすことが出来るのだから。

 『あぁぁぁぁぁぁーー!!!』

 突如として、ラウンジの外から叫び声―――悲鳴が聞こえた。悲鳴は廊下からか。
 スヴェートは朝の分の戦闘糧食を急ぎ完食した後、ラウンジを出て、声があった方向の廊下へと一番に駆け寄った。ブラスター・ピストルをホルスターから出し、銃口を構える。後ろから足音が続く。

 「い、イテテテ…ッ」

 「…?」
  
 スヴェートは目が点となった。え、何これ?

 何をどうしたのか分からなかったが、廊下に開いた大きな穴に沢村が落ちていたのだ。穴の深さは1mもない。落ちた穴に彼は横になりながら、頭を抱えていた。スヴェートは、ホルスターに持っていたブラスター・ピストルを戻した。
 
 スヴェートの後ろに続いていた古代達・バーガー達が到着し、全員で穴を囲んだ。沢村は既に、スヴェートにより救助された。

 沢村が言うには、だ。
 朝早くホテル内を歩き回っていたら…以下略。つまり彼が落ちた穴は、床が腐った為に穴を形勢してしまった、ということだろう。

 怪我がなくて本当によかったとスヴェートは安堵したが、同時にちょっと馬鹿な
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