第20話「スヴェート、夢を見る」
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重力波ヲ確認―――」
スヴェートは、B1バトルドロイドから報告される重力波の正体を察していた。恐らく、いや確実にワープアウト反応だろう。
「―――ワープアウト反応デス。コノ反応は未確認デアリマス」
やはりワープアウト反応か、スヴェートは顎を撫でた。
それにしても未確認か、外部勢力だろう。我がギルドは今ではクロイン含めた勢力を勢力図に組み込み、今では異星人の技術を取り込んだが、必ずしも勝利の一方通行という訳でもなかった。WOSの要塞と技術が無ければ、転移後の私は何処かで死んでいただろう。
「数は?」
「数ハ1ツデス」
1つ、…つまり1隻か。
スヴェートはスクリーンに視線を移す。
「未確認艦、現宙域にワープアウトシマス」
B1バトルドロイドから報告された瞬間、漆黒の艦が姿を現した。漆黒の艦を映し出ているスクリーン。現宙域に出現した漆黒の艦はアルポ銀河に存在する勢力の艦船設計とは異なり、それはWOSの艦船設計も同じだった。アルポ銀河の外からやって来たのは、正解だろう。
漆黒の艦は被弾面積が多い設計だった。かの艦の全長は、ブリリアンスが保有するエターナルストーム級改/指揮官級どころか航空母艦すら優に上回っている。やはり、宇宙は広い。
「本星防衛艦隊、シールド・フィールドを展開。本部シールドは展開を維持しつつ最大出力へ。Vー150プラネット・ディフェンダー、出現した漆黒の艦をロックオン、その後は指示あるまで待機せよ」
スヴェートは、現れた漆黒の艦に対応する姿勢を見せた。司令部は慌ただしくなり、通信が至る所から行き交う。攻撃はしない。攻撃するしないは、相手の出方次第だ。
「ギルド長。不明艦ヨリ通信ガ。回線ヲ開キマスカ?」
「応じる。回線を開け」
スヴェートは許可した。
許可したと同時に司令部のスクリーンに砂嵐のようなノイズが走り、漆黒の艦の主であろう者が映し出された。
腰まである黒い肩掛けマントを背負い、黒い装甲服と素顔を一切晒さない黒ヘルメットに身を包んだ一人の人物。身体のシルエットからして女性であるのは間違いない。そのマスクから発せられる暗く重い声音に、スヴェートは思わず身構えてしまう。
『話がしたい』
「話?」
いったい、どんな話なのか、スヴェートには検討もつかなかった。彼女は警戒心を解くことなく、聞く姿勢をとる。
『貴様は地球人だろう?』
その言葉に、スヴェートは一気に緊張が走った。
『貴様はブリリアンスの長、スヴェートだろう?』
スヴェートは緊張が高まったと同時にゾクリっと悪寒が走った。何故、私の名前を知っている。常に本部に居るし、外には出ていない私は間違いなく姿を晒して
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