暁 〜小説投稿サイト〜
現実世界は理不尽に満ちている!
第11話後半
[3/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
を持つ二種類の艦艇があった。

 左右非対称な船体が特徴である、明るい灰色が基調の全長1010m。
 その艦艇を一回りほど上回る大きさを持つ、ダークグレイ色が基調の全長1120m。

 「更にワープアウト続く!」

 通信士官が報告した直後、ダークグレイ色が基調の全長1120mの艦艇が1隻、姿を現した。一歩遅れて、その艦艇を護衛するように、楔型の形状が特徴かつ派生の重砲モデル艦艇が10隻ほどワープアウトする。

 「敵旗艦を確認しました!」

 連合艦隊司令官は、たった今ワープアウトしたダークグレイ色が基調の全長1120mの艦艇を睨みつける。先程ワープアウトした艦艇と同じ外見だが、連合艦隊よりも優れたシールドとビーム兵装を装備している。
 この艦艇こそが、敵旗艦。
 
 敵艦隊の戦力が報告される。

 「敵艦隊の戦力は、我が連合艦隊を下回る二千と百隻です」

 【奴ら】――敵は常に連合艦隊よりも同等以上の戦力を投入する。時には連合艦隊よりも倍の戦力を投入することだってあった。それが何故…。

 「まぁ、いい」

 考えるのは後だ。

 「全艦隊、第二種戦闘配置を解除し、第一種戦闘配置に移行!」
 
 『はっ!』

 今は出現した敵艦隊を撃破するだけを考えればいい。

 「全艦隊、撃ち方始め!空母から艦載機を全て上げろ!」

 会戦の火蓋が切って落とされた。
 
 会戦から数時間が経過した。
 
 敵艦隊の内7割を撃破し、残りは3割。
 対して三千隻あった連合艦隊は二千三百隻を下回り、決して少なくない損害を貰ってしまった。

 「敵艦隊、後退を開始しました」

 「そうか。…ふふっ、この戦い、勝ったな」

 ふと、不思議と背筋が凍りつくのを連合艦隊司令官は感じた。
 何故かは分からない。たた、急に背筋が凍りつくのを感じた、それだけだ。だが、そのそれだけが、自分の脳には嫌な予感がやって来ると訴えている。

 何故だ。
 これだけ数的・戦術・戦略でも連合が優位だ。……ま、まさか。

 「司令官閣下!」

 通信士官は悲鳴にも等しい声音で、連合艦隊司令官へ報告する。

 「敵艦隊の後方に、巨大な重力波を確認しました!」

 連合艦隊司令官は続けて発せられる報告を、畏怖する目つきで聞き入れることしか出来なかった。

 「来ます!」

 何が起こっているのか、連合艦隊司令官には分からかった。

 連合艦隊司令官が席から立ち上がった瞬間、艦橋のメインパネルにワープアウトした全長二千m超えの、超弩級不明艦が映し出された。宇宙の漆黒を照らし出し、周囲に巨大な重力波と輝く青色の粒子を撒き散らしながら、その巨艦は現れた。

 「重力波照合を確認、…完了。敵
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ