第8話「恋しいなぁ」
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風呂。
それは、人間が産まれたままの姿になる場所である。
そんな場所である風呂に、一人の女性が湯船に浸かろうとしていた。
絹糸のようにサラサラである黒髪。
洗ったばかりなのか、水滴が前髪から顔へ移るように下りていた。
整った形の眉に、スッと筋の通った小鼻。
女性らしい長い睫毛。
その睫毛の下にある双眸は宝石のような赤い瞳。
口にはぷっくりと柔らかそうな桃色の唇があり、口紅など塗る必要が無いくらいのレベルだ。
そして、極めつけは……肌。
雪のように白い肌にはシミひとつ無く、シルクのように滑らかで女性特有の柔らかさがあった。
170cm以上はある身長に、手足の筋肉は男性と比べるとやはり少なく、キュッと引き締まっていた。
同様にお腹周りや割れていた腹筋も無く、無駄が一切無い。
腰は適度にくびれており、出るとこは出て締まるところは締まっている。
実に、理想的な肉つきだ。
最後に、最も目を引く場所は勿論……女性を象徴する大きな膨らみが2つあった。
幾つかの水滴が大きく均整の取れた胸を通り、床へと落ちていく。
少し体を動かせば「ぷるん」と揺れ、その豊かさと柔らかさを物語っていることが伺えるだろう。
鎖骨周りもスッキリとしており、その上に垂れた髪のせいか、妙にその、色気があった。
「……」
何を思ったのか、突然と胸を揉む黒髪の女性。
優しく揉んでいたその直後、程よい重さと柔らかさ温かみが、手の全体を包み込むように感じる。
ふと、我に返った黒髪の女性。
…もしも、他人に見られたらと思うと…………側から見ればとても扇情的で、魅入ってしまいそうな光景であること間違いなし。
彼女はハッとなり、直後に胸から手を離す。
…何か、イケナイ事をしていたような気分、いや実際そうなんだが。
口に出したと同時に落ち込みつつ、彼女はヒノキの風呂桶をそっと湯船に浮かせた。
ヒノキの風呂桶を浮かせた彼女は、湯船が張られている浴槽へと一歩一歩と前に進んでいく。
彼女が居る浴室は、小さな銭湯クラスの広さを誇っている。
その為、浴槽は一般家庭にあるような浴槽ではないのは当たり前であり、シャワーも当然で一つ二つ三つと沢山あり、一つのシャワーに一つずつのシャンプー&ボディーソープが完備されている。
浴槽内の床に設置されている手すりに掴まりつつ、階段状となっている床に気をつけながら、やがて彼女は湯船にどっぷりと浸かった。
「ふぅ」
温かなお湯は全身を包み込みとても気持ちよく、思わず声を漏らしてしまうのは仕方がないというもの。
「……」
湯船の中で膝を抱えると
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