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ある白猫の生涯
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ちわびたのだ。さっきから匂いに釣られて寄ってきていたのがわからなかったのかよー。俺が、あんまりうまくて フガフガと喰らいついていると

「そうかー そんなに うまいか? じゃぁ もう 1匹」と、お父さんが投げてくれた。

「お父さん 岩に甘いよねー いつも そーやって あげてぇー」

「そーだよ 岩は抱き上げても 文句言わんものー ミナツだと大騒ぎだろう?」

「私? 私も別に大騒ぎしないよー だけど 君の奥様が黙ってないでしょ!」

「あぁ 確かに・・・ さぁー 仕上げるかー あとはネジ留めだけだから」

 それからは、1時間もしなくて出来上がっていた。

「ふ〜ん お父さんって 以外と器用なんだね 壁と屋根の間は風が通るように開けてあって防虫ネットなんだー 床もスノコでネットが貼ってある 屋根も二重で間には断熱材でー なんか お金 掛けてるねー」

「そらー そーだよ 我が家の見張り番なんだからー すごしやすいようにな ほらっ 岩 入って見ろ!」

 と 押されて 入口に飛び乗っていったが 意外と 快適なのだ 風通しも良さげで、夏でも熱くないだろう 雨も防げそう それに 此処からなら菜園が見通せるのだ。見張りには丁度いいかも知れない。

「ミナツ 古くなったバスタオルがあるだろう ここに敷いてやってくれ」

「はっ 人使いが荒いのねー」

「ここを片付けなきゃーなんないしな サンダル どんなのがいいのかなぁー」

「うーぅ 買収か?」

「そんな風に言うなよー ミナツにとっても岩が可愛いだろう? ミナツには そーいうことに対しても 素直に はぁ〜い と返事をする可愛らしい女の子に育って欲しいなぁー」

『そうだ そうだ ミナツちゃんは 俺に対しても 少し そっけないよ!』と、俺は 近所の見廻りに出掛けたのだ。
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