暁 〜小説投稿サイト〜
現実世界は理不尽に満ちている!
第5話「やられたらやり返す、私の好きな言葉です」
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ファーストコンタクトでは展開していなかったシールドを、二度目以降はシールドを展開してきた〈クロイン〉。
 そう、厄介な事に〈クロイン〉はシールドを保有している。

 流石は宇宙人と評するべきか。
 現代ではまだ理論すら無い防御兵装であるシールドを、全ての艦艇に装備している。
 やはり、宇宙人は油断ならない存在だ。

 「ア〜、ブラボー艦隊ハ戦力ガ少ナイヨウデスガ」
 
 「ふむ…」

 確かにと、彼女は頷く。

 ブラボー艦隊は戦力が少ない。
 戦隊規模の艦隊であり、少なくとも12隻は基本となっている
 増強し二度目以降は24〜36隻となったが、この戦いで既に半数以下となってしまった。

 このままこの布陣を継続してしまえば、艦隊に穴を開けてしまう恐れがある。
 それは何としてでも避けたい。

 「艦隊を左右に展開し、敵〈クロイン〉艦隊を2つの方向から叩け」

 「ラジャラジャ」

 左右に展開させ、敵艦隊の砲火を分散する。
 これで〈クロイン〉は、中央と左右から相手取る羽目となる。

 シールドは確かに厄介だ。
 しかし、”厄介”、なだけだ。

 「600m級〈クロイン〉に集中砲火」

 シールドは無敵ではないし、限界もある。
 
 〈クロイン〉が展開しているシールドは、WOSのシールドと同一であるのか違うのか、それは定かではない。
 だが少なくとも、〈クロイン〉が展開しているシールドは実弾兵装に弱いのは確かだ。

 「敵前衛艦隊600m級、シールド完全剥離」

 「同600m級、〈クロイン〉ヲ1隻撃沈」

 「同ジク、600m級〈クロイン〉ヲ1隻撃沈」

 したがって、そのシールドを剥ぎ取れば此方のものだ。

 次々と戦果を挙げる中、遂には〈クロイン〉前衛艦隊18隻を全滅させるに至り、更には中衛艦隊16隻の内の半数に加え、600m級〈クロイン〉を全て撃沈した。

 しかし、我が艦隊の被害がないわけではなく、大きな被害を貰ってしまった。
 数にして、40隻ちょっと。
 3分の1ものフリゲート艦が撃沈された他、小破された艦艇も多数あり、決して無視出来ない被害だが、ルビー級防御フリゲートは他と比べて被害は少ない。

 残存する〈クロイン〉掃滅はそう時間は掛からない。
 そう思った時だ。
 観測ステーションから通信が要塞司令部へ入ったのは。

 「ギルド長閣下、報告ガアリマス」

 「何だ?」

 「観測ステーションガ重力波ヲ探知シマシタ」

 重力波。
 それを聞いた彼女は、重力波の正体を察した。
 間違いない。重力波の正体は、……ワープアウト反応。

 「5秒後、敵〈クロイン〉艦隊後方にワープアウトシマス」

 その報告と同時
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ