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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
EpilogueU魔導騎士? その称号は私のではなくbyオーディン
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エテメンアンキの脅威より救っていただけたこと、ガレアの代表イクスヴェリア陛下に代わりお礼申し上げます」
「わざわざそれだけのために・・・?」
「ご、ご迷惑でしたか? ごめんなさい」
「あぁ、そうではなく、私は私の仕事を果たしたまでですので、礼など不要ですよ」
しゅんとしていたフィロメーラは安堵したようにホッと息を吐いた。
「それでも受け取ってください。貴方様の御力が在ったからこそ、我らは勝てたと思うのです」
「・・・判りました。どういたしまして。・・・フィロメーラ王女、お話はそれだけでしょうか? 失礼ですが、お話がそれだけであれば、そろそろ仲間たちと合流しようと思うのですが・・・」
そう言って立ち上がろうとした時、「あの! まだよろしいですかっ?」と呼び止められた。その必死さに「何でしょう?」と椅子に座り直した。フィロメーラは何かを言いたそうにしているが、言葉にしない。
彼女を落ち着かせて話し易くするために、腰を浮かせてテーブルの向かい側に居る彼女の頭を撫でる。ここで私とフィロメーラは小首を傾げる。フィロメーラの頭を撫でた時、彼女の反応がなんと言うか・・・不思議そうな顔をしたからなんだが・・・。
「あの、騎士オーディン。何をなさっているのですか?」
「え? 何を・・・って、頭を撫でているんですが・・・」
「撫でる・・・何故です?」
「え・・・?」
今まで生きてきた2万年の中でトップ3に入るであろう不可思議な質問をされたかもしれない。撫でる意味か。ふと小さい頃、父様と母様の命令で異世界に飛ばされ、その先で能力や武装を強制複製させられた旅から帰った時の事を思い出す。育ち切っていない子供の精神に負荷が掛かり、当時の私の心が壊れそうだった時、ゼフィ姉様に膝枕された。その時の事が脳裏に過ぎった。
――ルシルはこんなに小さいのに偉いね〜。お姉ちゃんが、頑張ったルシルにご褒美をあげよう♪――
確かその時・・・額にキスをされ、頭を撫でられたんだった。ついでにハグをされ、豊満な胸に鼻を塞がれて窒息しそうだった。その時のゼフィ姉様は泣いていたんだ。私の事を想ってくれて。でも努めて笑ってくれた。その時に教えてくれた。頭を撫でる行為が示す意味。頑張ったこと、それが偉いこと、良い子だということ、それはつまり大まかに言えば・・・
「褒めているんですよ。頑張ったね、良い子だね、と」
「はあ・・・?」
フィロメーラがイクスヴェリアとして今回の戦争を頑張った事を暗に褒めてみたが、彼女は意味が解らずと曖昧な相槌を打つのみ。そのままフィロメーラの頭を撫で続けるていると、「でも、頭を撫でられるのは気持ち良いですね」と目を細めた。
リラックス出来たようで何よりだ。そしてようやく「お話がまだ・・・
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