黄昏の海
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で続かず、福音のエネルギーの翼に抱かれる。
その翼の内部が一瞬だけ光った刹那、エネルギー弾の雨を零距離で食らったラウラさんが全身をズタズタにされて海に墜ちる。
ゴボリ……
握り締めた手の平から気泡が現れて上へ(・・)流れる。それを見た瞬間、上からラウラさんが水面に落ちた衝撃が伝わってきました。
『ラウラをよくも!』
掴まれたブレードを捨てたシャルロットさんが距離を取りながらショットガンとアサルトライフルを展開、攻撃を行う。
ことここに至っても皆さん冷静さを欠いていない。
と言うより逆です。冷静さが無くなったら全員………死ぬ!
ドンッ!!
響き渡る爆音……こちらの攻撃による物では無く、福音から発せられた音でした。
見ると福音の胸部、腹部、背部、装甲がまるで卵の殻のようにひび割れ、次の瞬間には小型のエネルギーの翼が生えていた。
その翼それぞれが先ほどまでの『銀の鐘』と同レベル……いや、それ以上の威力のエネルギー弾を作り出す。
『セシリア! 頼む!』
『お任せを!』
遠距離砲撃を担当していたラウラさんが落ちてしまったためセシリアさんが中遠距離支援に入る。再度高速機動に入り、先ほどよりも苛烈なエネルギー弾を辛うじて避けながらもレーザーライフルによる狙撃を開始する。
ただ、福音は動くことなくそのレーザーを翼で防いで見せた。
『くっ! 私ではあの翼を突破するのは不可能ですわね!』
そう言いながらもセシリアさんが必死の狙撃を繰り返し隙を狙う。
『行くぞ!』
箒さんが再び自分の役割を果たすため福音に斬りかかろうと動き始めた途端……福音が消えた!
『な!?』
瞬時加速……それも一夏さんたちが行うようなものではない。全ブースター同時の瞬時加速により消えたように見えただけ……!
「セシリアさん! 退避……!」
私の注意の声に答える前にセシリアさんのレーザーライフルが福音の手刀によって砕かれた。
その衝撃に体勢を崩したセシリアさんに向けて両翼からエネルギー弾が一斉射され、悲鳴を上げることもできずにセシリアさんが撃墜される。
『きっさまあ!』
箒さんが射撃によって動きの止まった福音に向けて突撃する。それを迎撃しようとした福音の頭部が後ろに仰け反った。
いつの間にか狙撃ライフルを展開したシャルロットさんの射撃だった。
その隙に箒さんが福音に再び肉薄し、格闘戦に持ち込む。
『痛った〜……やってくれたわね!』
通信から聞こえた声に確認すると海に吹き飛ばされた鈴さんがようやく復帰してきました。
『ダメだよ鈴! 今は……!』
『分かってるわよ! あんなのに私もついていける気しないし……』
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