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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
黄昏の海
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失わずにその攻撃を両手で弾いている。
 でも……

『頭上ががら空きですわね!』

 素早く真上に回りこんだセシリアさんが福音の頭部を狙い撃つ。間一髪頭部への直撃を避けた福音の右肩にレーザーが直撃し福音が大きくバランスを崩した。
 そして肉薄している箒さんがその隙を見逃すはずはない。

『もらったぁ!』

 残った右翼に『雨月』を突きたて、その距離でエネルギー刃を放出。
 翼に差し込まれた『雨月』のエネルギー刃は翼を内部から破壊してその外側を完全に吹き飛ばした。
 それでもまだ砲門は残っているようで、爆発の衝撃で落下しながらも福音が残った翼を広げる。

『ラウラ!』

『承知!』

 『銀の鐘』からエネルギー弾が撃たれるよりも早く、ラウラさんの砲撃が福音に直撃した。それだけではなく、直撃したあとも続く『ブリッツ』の砲撃は残った『銀の鐘』を丸々吹き飛ばし、空中で大爆発を起こした。
 ブースターを含む『銀の鐘』を失った福音は糸の切れた人形の用にまっ逆さまに海面へと向かい、堕ちた。

『流石にこれだけやれば……』

『ああ……』

 セシリアさんの言葉にラウラさんが頷く。
 ここまでやればいくら軍用ISとは言え落ちたでしょう。というよりこれ確実にオーバーキルですね。
 私何もせずに終わりました。でも不確定要素の高いパッケージを装備した私を作戦の要として入れるわけにはいきませんし一か八かの賭けにならなくて良かったかも……


ボン!


 そう思った瞬間……海面が強烈な光の球によって吹き飛ばされた!
 吹き飛んだ海は元に戻らず、そこだけが福音の発する高密度のエネルギーによって時間が止まったように球体状に凹んでいる。

「な!?」

『な、何だ、どうなっている!?』

『これは……まさか……『第二形態移行(セカンドシフト)』か!?』

 ラウラさんの叫び声にその場の空気が止まったような気がしました。
 第二形態移行……全てのIS操縦者の目標! 国家代表者でさえ今現在ほとんどの人がそれに至っていないって言うのに……!

『キアアアアアアア……!!』

 今までの機械的な音声ではなく獣のように咆哮した福音がラウラさんへと飛び掛る。
 あまりの速度にラウラさんは反応することが出来ず、右足を掴まれる。
 そして破壊された翼の付け根から、砲撃により壊れた頭部からエネルギーの翼が……文字通り生えた(・・・)!

『ラウラを離せぇっ!』

 それを見たシャルロットさんがすぐさま武装を切り替えて近接ブレードを展開して突撃する。
 けれどその刃は空いた方の手によって簡単に受け止められてしまった。

『ちぃ! 私にかまうな! これでは……』

 ラウラさんのその言葉は最後ま
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